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茶色の2-5
"え……?!"
驚いてヤナギが聞き返す。
「だから、一緒に勉強しよう?」
"ええ???それは嬉しいけど……で、でも、さ。大丈夫なの?あのさ、ランフィス…様とかさ、俺のこと嫌がってたっぽかったじゃん?ビィもそれ心配してたし。だから、見つからないようにこうやって猫で来たんだよ?"
「……うーん。それはそうなんだけど……」
たしかに。ランフィスはヤナギに対して嫉妬をしていたみたいだった。
(だから昨夜は色々あったし。機嫌が悪かったし。嫉妬しているランフィスは珍しかった。でも、俺だって本を読めたり文字を書けたほうがいいにきまってる)
そう確信して優斗はヤナギに返事をする。
「大丈夫だと思う。俺、頼んでみるよ」
"大丈夫?"
ヤナギは不安げに緑の瞳で優斗を覗き込むように見つめた。
猫の姿のヤナギがそういう仕草でするのがあまりにもかわいいかったので、優斗は思わずぎゅっと抱きしめてしまう。
「猫ヤナギはホントかわいい」
"く、苦しいよ"
ヤナギは身動きが取れなくなってしまって少し怒った感じの口調にはなってはいたが、でも本当は嬉しかった……優斗に抱きしめられるのは。だけど、
(俺が抱きしめたいのになあ。猫の姿だと無理だし…)
そう思っていた。
"ユウトは猫の姿の俺が好きだよねえ?人の姿の俺はだめなの?一緒に勉強するのは人の俺だよ?"
「平気だよ?でもね、時々、猫の姿になって。もふもふってしたい」
ヤナギは優斗に触れられているのはとてもうれしいから、
(ま、いいか)
とか思ったが、ここでとある事に気が付いた。
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