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再会とそれから-2
イハクは自分の絵は他のだれよりも良いという自負があった。だから絶対の自信はある。だけどある程度の決まった絵しか描けないのは……。ただ、描くものに制限があるわけではないハズ。それなら……自分の気持ちは決まっていた。
(ユウトを描きたい…)
これはイハクが優斗に会ってからずっと思ってきたことだった。
(だったら全力で宮廷画家になればいい)
イハクはそう思った。
そこで、ふと、イハクは優斗の後ろに控えているヤナギが気になった。
筋骨隆々とまではいかないけれども、何年か後にはおそらくそうなるであろうという身体つきと精悍な顔のなかなか様子がいい若い男。
(ユウトの護衛?かな?そういえば、即位の式にもユウトの傍にいたな。映像で見た。だけどあのときとはまるで様子が違う・・。凛々しくて堂々として、そんな感じだったけど……)
イハクが部屋に入って来た時からなにやらものすごくワクワクしたようにイハクを見つめている姿は、どちらかというととても子供っぽく見える。だけど、今の雰囲気のほうが彼には合っている。そんな気がした。
(もしかして、こっちが彼の素?)
ヤナギはどこか他の者とは違う雰囲気があってイハク的に興味がでてきた。
(彼も少し描いてみたいね)
そう思った。
ヤナギは護衛として常に優斗と一緒にいることが多くなっていて、優斗のお披露目の時にも傍にずっと控えていた。その姿は優斗が見た器械絵にも載っていた。皇室の兵と同じような制服を着ていて、色は優斗の服と同じような白だった。
器械絵で見たヤナギはとても凛々しく普段のヤナギからは想像できなかった。そのかしこまった様子に優斗は思わず可愛らしいとか思っていた。
「お披露目の時のヤナギの姿、器械絵で改めて見たよ。なんか普段のヤナギじゃないみたいだった」
優斗は器械絵で見たそのすぐ後にヤナギに言ってみた。
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