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語らい-1
なんとなく薄明るい部屋の中で、優斗はまだぼんやりとした頭で目を開けた。すると、ランフィスが自分を抱えているのが分かって驚いて声を出した。
「あれ?ランフィス?」
気を生み出す交わりで、気の力を大量に出してしまったのか優斗は暫く動けなくなっていて、少し意識もなくなっていたようで、ランフィスはその優斗をそっと抱いてベッドへ運んでいく途中だった。
「…祈りの櫓へは行かなかったの?」
本来なら気の力をそのまますぐに世に放出したほうが良いのだが、ランフィスと優斗の生む気の力が強いのか毎回の放出はしなくなっている。ランフィスは自らの元に気の力を貯め折を見て気を放出していた。
声を掛けた優斗にランフィスは
「ああ……」
軽くそう返事をする。優斗をそっとベッドの上へと乗せて自らもベッドの上へと行くと、
「やっぱりベッドは柔らかいな」
そう呟いた。
「だから最初からそう言ったのに」
優斗が咎めるように言う。
「すまない。余裕がなかった」
「なんかランフィスが違う人みたくなってた……」
「…私は、最近本当に変になってきている。でも、これは優斗を大事にしてないわけではなく……だけど、この感情をどうしていいかわからない。今まではあまりこんな感情はもってこなかったから」
「…それは」
(ランフィスはおそらく皇の継ぐ者としてきたときからずっと色々抑え込んでそれが当たり前になっているのだろうか?どんなに気を張って生きてきたんだろう?)
優斗は思う。
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