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語らい-2
「ユウトとヤナギ、イハクとのやりとりを見てからだ。ユウトは何故、あれらには気安く接している?」
そんなのを見れば色々勘ぐってしまうとランフィスは重ねて言う。
「……えっと…」
優斗はいきなり聞かれてどう言っていいかわからなくて、色々考えながら答える。
「なんというか、学校の同級生の様な感じ?ヤナギは後輩?」
(ああ、そうだ、学校の友達みたいな感じなんだ、気を使わなくていい感じ)
「学校とはどういうところなんだ?」
優斗はそう言えばイハクが学校というのはこちらの世界にはないと言っていたのを思い出した。
(こちらの世界は、ある年齢になったら一律に学校へ行くんじゃなくて、その子供に合った年齢でその子供にあったものを習うとか言ってたような…?向こうの世界で言う所の少人数な塾的なやつとか、昔あった寺子屋的なやつかもしれない)
そこで、優斗はイハクに説明した様に向こう側の世界の学校のシステムを詳しく話す。
「学問を一律に学ぶのはよい事だよね。昔、こちらの世界と向こう側の世界を行き来できていたころ、一度、こちらの世界でもその学校と同じような仕組みをやってみたことがあった。以前の皇の記憶だとそうあったと記録されている」
そんな事をランフィスが言ったので、優斗は驚いた。すると、これがランフィスが受け継いだ皇の記憶なんだと気が付いて改めてすごいと思った。
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