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語らい-4
……
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その明けた昼下がりの時。
優斗は薄葉花がそろそろ散り、その花びらの散る様子を見ていた。薄葉花は暖かくなると自然に咲く。最近は気候が良いせいかずっとずっと咲いているように見える。その前までは気温も低く花はずっと蕾のままでなかなか咲かなかった。優斗は向こうの世界の桜の花を思い出していた。
「桜は春の季節しか咲かないけど、この花は暖かいといつも咲いている。だけど咲き続けるのは花にとって良いことなんだろうか?」
桜の花の咲く春は入学式とか色々ある。学校はどうなったんだろう?優斗はランフィスに色々学校の事を説明したせいか学校の事を思い出してしまった。
ここに来たのは新学期の頃だった。あれからどのぐらい?こちらの世界ではまだまだ数ヶ月の月日しかったってないが、
(だけど、向こう側ではどうなんだろう?)
優斗はぼんやりと考える。
その様子を見てランフィスは、優斗にはやはり言うべきだと思った。
「ユウト、もし向こう側の世界へ行けたとしたらどうする?」
「……え??」
「ユウトはもし向こう側の世界へ行っても、だけどきちんと……こちらへ戻って来てくれるか?」
「……どういう……こと?」
「……行ける方法がある」
「……向こう側へ……行けるの?」
ランフィスは静かにうなずく。
「……だけど、ビィは無理だって……」
「これは、他の誰も知らないこと、皇のみに伝えられていること、本来ならユウトには言うべきことではない。誰もしれないこと」
……皇のみが知る向こう側とこちら側へ行く道がある
そしてこの方法はおそらく昔、向こう側へ落ちたと思われたビィを探すためのものだったのかもしれない。
この方法は、落ち人となってしかこちらの世界と向こう側の世界を行く人はいなくなった今でも出来る。
「どんな方法……?」
「そして時と場所を選べる。向こう側の時間とこちら側の時間を選ぶ事ができる。向こう側とこちら側の時の流れる時間は少し違う。向こう側の世界に行ったユウトには、私は必死でこちら側へ戻ってくるように呼びかける、だからユウトはそれに答えてくれるだろうか?」
……そうすればこちら側へ戻ることが出来る。
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