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狭間の-3
……
……
時空の歪みに出来た狭間の奥へと落ちるランフィスとギオは……。
どこまでもどこまでも暗いくらい空間の何もない底へ落ちて行き、
底は見えないのにその底の淵へ投げ出されるように転がり留まったようだった。
「……!!」
ランフィスは必死で起き上がろうとした。
腕に痛みを感じてそちらを見るとギオに強く腕を掴まれていた。そして、ギオのもう一方の手には短剣が握られていた。
「お前をここで消せばすべて終わる」
ランフィスの喉元へそれを突きつけた。
「……くッ…!」
ランフィスはそれを引きはがすようにギオの手を掴む。
「それはこっちのセリフだ!」
そしてそのまま鳩尾へ拳を入れた。
「……ぐぅっ!」
ギオは潰れたような声を上げて、体をうずめながらランフィスから離れた。体制を整えたランフィスは腰元にある剣を確かめそのまま抜いて、躊躇なくギオへ斬りつけた。
「………!」
だがギオはすんでの所で避ける。
「……森でのユウトとの時とは違って躊躇なく斬りつけて来やがるな……」
森でのというのは、最初、ユウトが初めて自分たちの目の前へ現れた時の話であろう。
(たしかにあの時は少し迷っていた……だからギオに甘いと言われたのは仕方がないが……だけど。)
「あの時とは違う……!」
そう云い放ってランフィスは容赦なくもう一度、剣を振り上げた。ギオの影を斬り付けたその場所は腕だったがその反対側の腕の肩口から背中にかけて再び斬り付けた。
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