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帰還-3
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優斗が向こう側へ行ってからすぐに、祈りの宮が旋風により崩れた。それが一晩のうちに起こり、そして明けての翌日。
優斗がいなくなったというのが皇宮内に知れ渡り騒ぎになった。
だがランフィスは皆に、慌てないようにといい渡す。
「ユウトが何処に行っているのか私にはわかっているから大丈夫だ」
皇となったランフィスがそう言うのであればみんな何も言えなくなってしまう。
ランフィスは"優斗は落ち人となった"という事にしようと思っていた。だが"落ち人になってしまった"とすれば事態はかなり大事になってしまう。それは、優斗が何処へ行ったのか不明で、向こう側の何処の時代か場所かも分からないという事になってしまうからだ。
だから、ランフィスは自分は分かっていると言い切ってしまった方が皆の動揺は防げると思いそうした。
だがやはり、ビィは不審に思っていたようで、直々にランフィスの所へやってきた。
「恐れ入りますが、ユウト様は一体どこへいかれたのでしょうか?」
ビィが聞いてもランフィスの答えは変わらない。
「ランフィス様、それだけしか言われませんと皆、不安に思います。ランフィス様にもわかっていらっしゃるはずです。ユウト様にもし何かあれば、気の力を生み出す事が出来なくなってしまうのですよ?」
「大丈夫だ、私とユウトの気の力は強く、なかなかなくならない。しばらくは気の放出をしなくても良いそれはビィも知っているはず」
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