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帰還-8
「泉の無事が分かったので、これで、私は、ユウトの元へ行くことができる」
更にヤナギへ優斗がもし一人で戻って来た時の為に事の次第を伝え置くことにした。
色々あったけれども、一番信用できて、優斗を安全に守れるのはヤナギだとランフィスは思っていた。ヤナギは優斗の護衛だが、本当に純粋に優斗の事を好いている。半分獣人半分妖の彼と、心を許した関係を築くのは難しいと言われるが、ただ、一旦心を許した相手ならば、その関係性は永続的だ。だから、優斗を好いて懐いているヤナギは、優斗の事となれば、何の迷いもなく彼を護ってくれるだろう。
だから、ヤナギは、ランフィスが"優斗が向こう側の世界へ行っている。だから私は優斗を戻してくる"と突然言っても、そして、
「………時間が向こう側とこちら側では違うと思う、もしかしたなら、私が向こう側へ行ってすぐに、戻ってくるかもしれないし戻れないかもしれない。そして、私はユウトと一緒に戻ってこれない可能性もある。だから、もし、私が今から向こう側へ行った後に、暫くして、ユウトがこの祈りの宮で、一人きりでいた時、ヤナギが助けてくれ……」
そう、言っても何も聞かずに何の疑問も持たずに、
「わかりました!」
と、快い返事をするのみだった。
……そうしてランフィスは、向こう側へと向かった。
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……
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