332 / 379
帰還-9
…………
……
…
そして、優斗のみがこちらへ戻って来た。
ランフィスに頼まれて祈りの宮へやって来たヤナギだったのだが、ヤナギの説明がとても拙くて、優斗は、こちらでは一体、どうなっていたのかがよく分からなかった。まず、どのぐらいの時間が経ったか確認したくて聞いたが、あれから2,3日ぐらいしか経っていないようだった。とりあえずは、自分がいなくなったことは皆に知られていて、だけどランフィスが騒ぎにはならずにしてくれていたようだったというは分かって安心した。
「ビィは色々怒っているというか、なんていうか怒ってるっていうのとも違って悲しんでいる?がっかりしている?みたいな?感じでいる」
そうヤナギは言っていた。
(…がっかり?ってどういうことなんだろう?早急にビィに会わないと、ランフィスの事を言わないと。だけど、ビィに祈りの宮の泉の事を話していいのかわからない)
気ばかり焦ってしまう優斗だった。
「ユウト、大丈夫?なんかすごい顔になってるよ?部屋に戻って休まないと」
優斗の顔色はとても青白くなっていた。何処か身体に何かあったのかとヤナギが心配している。
「多分、いろんなことがあって疲れているだけだよ。でも、大丈夫だよ?」
「ユウト、とりあえず、今はゆっくり休んで?」
.
ともだちにシェアしよう!