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繋がり-1
…
………
優斗は、ベッドの上で必死にランフィスを感じて捉えようとしていた。
"ランフィス……"
より集中してランフィスをとらえようとする。
よくランフィスを感じて捉えられている時は、いつもは同じこちら側の世界でいる時であった。
だから、少し集中していれば、すぐ、ランフィスを感じることができた。
(だけど、今度は同じ空間ではなくてランフィスと自分は向こう側とこちら側……)
印の引き合いによるものだけではなく、自らランフィスを捉えやすくするには……
……より集中しないと
……だけど、どうやって?
(ランフィスは最初、向こう側にいた俺を見つけられた。しかも最初にランフィスと会った時は、自分は印がある自覚が無かった時だ)
今、出来得る、考えつく限りの事でやってみるしかないと優斗は思った。
泉は満月の日にならないと道はできないのかもしれない。 だけど、印 と印 の引き合いの媒体としてはなるのかもしれない。
(だから、やっぱり泉へ行ったほうがいい。寝ている場合じゃない)
すっと、ベッドから起き上がる。だけど……
(今は部屋の前にはヤナギがいる、すぐにでも行きたいけれども、部屋から出るなと言われるだろう)
気ばかり焦ってしまうがヤナギが言う通り、"急いでも急がなくても、遅くなる時は遅くなるし早くなる時早くなる。ゆっくりしてもあわてても同じ…………"
(そう。ランフィスは絶対に大丈夫…大丈夫だ・・・落ち着こう。………)
そして、改めてベッドに横になって目を瞑る……。
先ほどまでの気ばかり焦っている状態ではなく息を整えてじっとする。
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