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繋がり-2

そして、目を閉じながら、優斗はそっと、 (ランフィス………) 意識の底でランフィスを呼ぶ。 それはすでに、夢の中なのか、その時、光が見えた気がした。 目は閉じている、見えているというよりも、光を感じていた。 だけど、視えている。 それは、細い細い、まるで細い糸みたいな光。 それが浮かんでいた。本当に糸みたいに。 なにか一直線なものではなく、ふわふわ浮いている。 光る糸は少し太くなって毛糸のようになった。 それがさらに、細いリボンになってふわふわと揺れて浮いていた。 (光るリボンだ) 綺麗だった。 すると、急に強い風に飛ばされたようにリボンが遠くに流されていった。 だから、何処かに行かないように優斗はリボンを掴もうと手を出して必死に掴もうとした。 指先にリボンの端を感じてそれを、やっと手繰り寄せリボンを掴みとった。 ……それが・・・・ リボンを掴んだ感覚が次第に変わる。 ……これは…… これは誰かの、誰かの掌………? ……… … … ……… そして、ランフィスは…… さらに深く時空の深みへと落ち行っていた……。 だけど、その時、ランフィスに聞こえる……声。 「……ユウト……?」 それは、今、一番に聞きたいユウトの声。 姿は見えない。でも、ランフィスは声の方へ手を伸ばす。 何も見えないけれども、だけど、その声は…… 手を伸ばさずにはいられない。 見えない声に返事をするように、手を伸ばす。 そこに、いる。そこに…… そこに…いる! 見えない何かが手を掴む 上へ昇ろう・・・ 上へ。 …… …… . .

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