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使者-2
ギオは向こう側の何処かの時代へ飛ばされたのかもしれないが、何処へいったのかギオが行方不明になってしまった事は事実だ。そして、ギオがいなくなったことで闇の国の混乱の原因にもなっている。
だけれども、それはギオが優斗への異様な執着は脅威で、過去に拉致等したこと故でもあり、それに値するといえる。優斗は陽の国の皇のパートナーであり、その蛮行は許しがたいものであると言えた。
ただそれがどう扱われるか優斗には良く分からなかった。
暫くランフィスに会えていないこともあって優斗はとても不安だった。
そんな中、闇の国からの使者より優斗宛にジマからということで手紙を受け取った。
表の宛名は優斗の名前とそして、別に日本語で優斗の名前が書かれていた。
そうだジマも優斗と同じ向こう側の人だった。ジマが日本にいた時代はよくわからなかったけれども、優斗と近い時代の出身のような口調だった。
かつてジマに会った時に言われた事を思い出した。
優斗が手紙を開いてみると、手紙も日本語で書かれていた。
そこには、優斗がギオの事を知らせてくれた事への感謝と、自分は向こう側への行く方法を知った事、
それは自分は予知夢を見る能力がありそれで知ったこと。そして、向こう側へ私も泉を介して行くと書いてあった。
「ジマは向こう側へ行ったの?なんで?ギオを探しに?」
驚いて呟く・
(もしかしたら・・・あの日、隕石が落ちた日・・風が酷かったし。突風というか。あの時に、ジマが泉を介して向こう側へ行った?風はたしかに闇の国の山からの風だったはず・・・あの風はジマのもの?
泉が無くなったから、ジマも戻って来れないってこと……?)
混乱する優斗だった。
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