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声-4
…
……
陽の国が、大陸を治める国として成った。
陽の国は帝国として、そして、ランフィスはその皇帝として宣言を執り行う。
それは、良く晴れた日であった。
大陸中にその式典の様子が映像で映し出されることとなった。ランフィスの即位式の時とと同じように魔道の力で大陸中へ送る。テレビ中継みたいなものだ。
ランフィスが立つその姿は白い正装と皇の紋章のあるマントと、そして、今日は紫地に宝石の装飾がある大綬が右肩から左脇に流れる様に掛かっていた。
それは、帝国の皇帝の証だった。
大きな黄金で出来た花のような星のようなもの。向こう側の世界での勲章と似たものがその大綬に煌々と付けらていた。
はるか大昔、まだ闇の国と陽の国が二つでは無かったころにいた皇帝はこの証を持っていた。
前は優斗のお披露目の意味もあったから半分は優斗が主役なようなものでもあったが、今回は完全に皇帝が主役になる。
だから優斗の準備も前回とは違いあまり贅を尽くしてはいなかった。それでも、前回ほどではなかったが、綺麗に髪も結い上げられたし、また裾のながい白いつやつやしたアオザイっぽいような、今回は首回り所謂デコルテがゆったりとしていた。そんな感じのデザインの服を着させられた。
そのデコルテ部分に薄紫の薄いオーガンジーのような生地を肩へ掛けて、輝く濃い紫の宝石で留めるような装飾となっていた。
そして、この紫の宝石と、ランフィスの大綬の宝石とが対になるようなデザインになっている。
(いや、これ、完全に女性もののデザインだよね)
どこをどうみてもそうとしか思えない。
(どうりで、なんか今日は侍女の人達がやたら首回りのお手入れするなあって。そうだったのか・・)
「いや、もういいんだけど……」
優斗は半分諦めの溜息をついた。
この前の即位式と違って今回は殆ど自分は関係ないと優斗は思っていたから、後ろの下がった場所で、ぼんやりと檀上にいるランフィスを見上げていた。
ランフィスは輝くばかりに美麗であった。
……
そうして、陽の国の皇帝としての声を上げた。
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