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神々しいもの-3
「まって、」
今とても大変な事を思い出した。
「それって、大陸中の人達にキスしてるのみられてた……ってこと?」
そうだ。
(映像が魔道の力で皆に送られて映し出されたってことか・・・?うわっ)
「はずかしい……」
優斗はうわああっというように手で顔を覆って、
「……しばらくは恥ずかしくて外歩けないんだけど。いやあんまり、皇宮の外へ行かないからいいか・・
いやそういう問題じゃないよ!」
独り言をぶつぶつ言ってしまう。でも大きい声になってちっとも独り言じゃなかった。
「どうして?」
不思議そうな様子のランフィスは、
「ユウトと私の気の力が他の今までの皇とは比べ物にならないぐらい、強力なものだって世に知らしめた事になったからいいことじゃないか?」
そんな当たり前な事を?と思っているようだ。
「いやこちらの人には、当たり前なのかもしれないんだけど。はずかしいことには変わらないから!」
思わず少し大きな声を上げてしまった優斗に、ランフィスは少し困ったなという感じだった。けれどもすぐに何か思いついたような様子で、
「うん、ユウト少しまってて」
そう言って部屋を出た。
優斗は少しため息をついて側のソファーにゆったりと腰かけた。
(……こちらの世界の人にとっては皇とそのパートナーが「気」を出す行為をしてもそれは、当たり前の事で、そればかりか、特別な神聖なものを感じるのかもしれないよね……)
……
たしかに、今までの皇は気の放出の場を民に見せるという行為をすることはなかった。
皇とそのパートナーによって「気」は生み出されるという事は分かってはいたが、だが、どうやって世に気の力が放出されるのか実際、皆知らなかった。
それは、神事に近い事で、民には見る事は出来ないことであったからだ。
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