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祝福-1

…… ……… 本来ならば優斗が気を生み出すのはランフィスとの交わりのみであるはずが、今回は何故か2人の口付けでも気が生みだされた。 「……とても稀なこと」 これは特殊な事だった。 優斗とランフィスの互いの愛情が深く感情の高まりがぴったりと合ったもの。 それが、今回の特別な気の放出であった。 これは何度も起こるわけではない。 「私とユウトの生み出す事の出来る気の塊は特別なんだ。そう、神も言っていたじゃないか?」 「そう…だけど」 (本当に……こちら側の世界って神との距離が近いよ。神といっただけですべてを納得してしまうのってどうなの……) ………まあ、もうそれも慣れたけどさ… 優斗は少しため息をついた。 …… …… それから、 しばらくしてから、違う映像がながれてきた。 それは、今回の隕石の落石で陽の国と闇の国の間の地面が深く陥没して、 大きな円形の穴が開いている……といった場所だったのだけれども……。 地面が深く陥没したはずの場所が無くなっていた。 無くなっていると言うよりも・・・。 (いや地面が隆起している?) というかそこには緑の草木?木々が生えていた。だけど、ここはたしか、あちこちに木々がなぎ倒されて燃えていたはずだった場所だった。 「これは??」 「元々森があった場所が隕石で穴があいて深く陥没していた。だけど、そこに草木が。一瞬のうちに生えた。地面も隆起している」 「なんで急に……もしかしたら気の放出での影響……とか?」 そんなこと出来るのだろうか?今までにそんな話は聞かない。 「……これを、ユウトにも見せたくて映像に残したんだ」 ……… …… .

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