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第3話

 「ひぃ」  王子は惨めに鳴いた。  それは苦痛ですらなかった。  熱さだった。  凄まじい。  焼けた鉄の棒で内臓を擦られている。  貫かれている。  なのに。  なのに。    性器は萎えることなく、ボタボタと雫をたらし、玉座を汚していた。  もう、触れられてもいないのに。  今では誰にも身体を抑えつけられてはいなかった。  男だけが王子を自由にしていた。  腰を掴んで持ち上げられ、男は思いのままに腰をぶつけてきた。  「ああ、いい穴だぜ。たまんねぇ」  男は時折、気に入った場所をえぐる。    そうされると王子の身体は勝手に跳ねた。    痙攣し、また性器の先から雫をたらす。    指で擦られ、イカされた場所も何度も巨大な性器で擦られ、突かれた。  その度に身体を震わせ、泣き叫び、許しを乞う。  「許して下さい・・・お願い・・・やめてぇ」  掠れる声は自分の、悲鳴に消される。  さらに激しく突かれるからだ。  「違うだろ、お前は願うんだよ。出して下さい。汚して下さい。女のように淫らですからって」  男は低く呻いた。  男にも余裕がないのだろうか、その声は引きつれている。    深く突かれた。      「ぐうっ」    王子は背中をそらせた。  唇がひらき、涎が垂れるままだ。  頭が真っ白になって、イカされそうになるのに性器のの根元を掴まれ、イカしてもらえない。  「言え。みんなの前でな」  男の声は、それでも何故か優しかった。  でも、さらに腰を持ち上げられ、深く奥にねじ込められたとき、王子は自分が熱い波に引きずりこまれたかと思った。  身体の全てがはじけた。    脳まで波に焼かれた。  意識も記憶もなくなった。  声さえ出なかった。  「中イキしやがった・・・すげぇなお前、出さないてイキやがった」  男が苦しそうに言う。    「やべえ、ガチでやばい。ほら言えよ、デカい声で、【もっとイカせて下さい、メスのように】って、な?そうすりゃ」 男は声を潜めてつづけた。 「お前を殺さなくてもすむんだよ」  男の声は真剣だったし、驚いてふりむいて見た男の目も真剣だった。  殺されたくなかった。  生きてすらいなかったのに。  こんな辱めをうけながらも、それでも死にたくなかった。  だから。  だから。  「【イカせて下さい!!メスのように】!!」  王子はなきさけんだ。  「・・・いい子だ」  男が言った。  そして、性器を締め付けていた手がゆるめられ、また激しく突かれた。  王子の中で何か箍が外れた。  言葉にすると。  それは現実になる。    イカせて欲しい。  イキたい。  気持ちいい。      身体は男を求めた。  男を締めつけ欲しがった。  自分から腰を振っていた  「イキたいいっ・・・イカせてぇ・・・メスみたいにぃ」  覚えたての言葉を、わめく。  白濁を性器から溢れさせ、飛ばしながら。  その光景はあまりにも淫らて。  誰もが目をはなせなかった。    犯している男ももちろん。  精液が何度も性器から吹き出しても、もっとだしたくて、もっとイキたくてたまらなかった。  「クソ!!」  男は呻いた。  熱い何かが身体の中で爆ぜ、その感覚にまたイった。  「絞りとられた」  男が苦笑する声がした。  王子は身体を震わせながら、快楽の余韻を味わっていた・・・。  「とんだ淫乱だぜ。ガチで」  男の声は何故か甘かった。  でも王子は目を閉じた。  もう目を開けたくなかったから。  意識を手放した。  もう辛すぎたから。  男が頬を優しく撫でた気がした。  でも、それは気のせいだったのかもしれない。  「聖王なんかいない!!ここにいるのはただの、淫らなメス穴だ!!」  男がそう怒鳴る声と、数百の兵達が歓声をあげる声がしたが、もうどうでもよかった。  ただ。  しばらくねむりたかった。  

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