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偽りの窓の外 7
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放課後、誰もいなくなった教室で和臣と向かい合わせに座り教科書を広げていた。
「ここはこの公式を使って解けば簡単だよ」
「あ、そうか。やっぱり陽斗は教えかたがうまいよな~」
屈託のない笑顔をみて心がまた弾む。
和臣とは中2のクラス替えで同じクラスになったときからの付き合いだ。
その時、同じ係になったことがきっかけで意気投合。
成績はさほど違いはなく、テストの順位表などでお互い名前は知っていたし打ち解けるのも早かった。
総合的に和臣の方が上だったが数学だけは俺のほうが得意なので、たまにこうやって残り勉強会をしている。
何物にも変えがたい至福の時間だ。
俺はもう4年もこの男に片思いをしているのだから。
「今日の呼び出しなんだったんだ?」
ペンを走られせながら和臣が聞いてきた。
「ただの進路相談」
「そっか、陽斗って専門なんだよな。大学とかは考えねぇの?」
「うん。少しでも早く社会に出たいからね」
「陽斗はしっかりしてるよな」
和臣は俺の表向きの理由も笑顔で受け入れてくれる。
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