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温もりが欲しいとか言えない 2

「染色にも色んな種類があるのも驚いたし。何より迅速染色とか凄かった」 「迅速染色ってなに?」 「術中に採取した検体が運ばれてきて良性か悪性かをすぐに判断する検査があるんだけど、その作業が本当に速かった」 興奮気味に病理の話をする和臣を見て、病理オタクの上原も満更ではなさそうだ。 そして和臣は放射線技師である藤森の話も楽しそうに熱心に聞き、神崎はちゃっかりと医師になったら同級生でも先輩もいいので紹介してと相変わらずの肉食ぶりを披露していた。 ちなみに女性陣からすれば、和臣も観賞用だそうだ。 「観賞用とか言われてもピンと来ないよ。陽斗の場合はなんとなくわかるけど」 「なんで俺はわかるんだよ」 「どっちのイケメンも爆発しろ!」 「もう藤森くん、僻まないの!」 「僻んでない!」 そして話は次第に、俺と和臣の中学高校時代の話になっていく。 「中学生のころの野村くんってどんなだった?」 「王子ってあだ名で呼ばれてたよ」 「あー、それ言われてそう!」

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