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もの憂いげな純情 15
「何を調べたのか知らないけどさ、わかってる? 男同士って綺麗なことばっかりじゃないぞ?」
「わかってるつもりだ」
そう言うけど、本当だろうか? ネットで調べられることなんてたかが知れてる。
「俺は綺麗な付き合いなんてできないぞ?」
「わかってるつもりだって言ってるだろ」
「本当にわかってんのか? 俺はセックスできるのかって聞いてんだぞ。俺にはプラトニックとかないからな」
「わ、わかってる……」
そこまで言うと、いきなり和臣は顔を赤らめた。
そして俯いたまま歯切れの悪い言葉を尻すぼみに放つ。
「また陽斗に露骨なこと言って怒らせるかもしれないけど……色々調べて、あ…あきとも、あの……こんなことスんのかな……って思ったら…さ………」
あまりの歯切れの悪さに、やっぱりかと心なしか落胆した。
「やっぱり気持ち悪いと思ったんだろ?」
でも、すぐに焦りながら和臣がそれを否定し、その言葉にまた俺は耳を疑うことになった。
「ち、違うよ!! その逆だ!! ……想像したら…………た、勃ったんだ……」
…………は?
「勃った? ……え、勃ったって……え? なに」
「あんま連呼するな。恥ずかしいだろ。そんな綺麗な顔で言われたら居たたまれない」
耳まで真っ赤にして恥ずかしがりながら俯いているが、何をどう想像したらそうなるのか全く理解できない。
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