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もの憂いげな純情 24

でも、当の本人は当然のような顔をして言うんだ。 「だから、陽斗が愛想つかさない限り終わらないよ」 「なんだよ、それ。お前、どこまでも自分本意だな」 お前のその何でも当然のように振る舞う我儘さが無意識なのはよくわかっているけれど、それに振り回されている者の気持ちなんて解りもしないのだろう。 俺自身もよくわからなくなってきた。 俺の方が好きだったのに、なんでこんなことになってんだよ。 全然わかんねぇよ。 「だから陽斗。俺のになって」 許しがでるのを必死にこらえて待っている子供のような目をして俺の顔を覗き込んでくる。 思わず深いため息が出た。 「俺……付き合ったことないから付き合って自分がどうなってしまうか知らない」 「それは付き合ってくれるってこと?」 あからさまに嬉しそうにする和臣に焦ったのは俺の方だ。 「違うよ! 手に入れてしまったら執着する。我が儘も言ってしまうかもしれないし、嫉妬とか束縛もするかもしれない」 「そんなことしてくれるのか?」 「な、なんで嬉しそうにしてんだ!? うざいこと言うかもしれないって言ってるんだよ! もしかしたら甘えてしまうかもしれないし。とにかく! 和臣にみっともない姿見せたくない!」 すると和臣は目を細めて、そっと俺の頬に触れた。

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