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もの憂いげな純情 35

やわやわと尻を揉んでいた手が内腿を撫でた。 「脚、開いて」 若干の不安を感じつつも、言われるままおずおずと脚を開けば、また和臣がそこを凝視する。 そしてローションで濡らした指が後孔の周りをなぞった。 ねっとりとその場所を濡らされていく感覚に身悶えすると、和臣はその指をゆっくりと呑み込ませていく。 そして壊れ物を扱うかのようにゆっくりと進めては引き抜いて、なじませるように出し入れした。 「ん……ッ……ンっ……」 声を発すると一瞬だけ和臣は眉を寄せたけど、それが苦痛からではないとわかるとグチュグチュと音を立てながら出し入れを繰り返し、暫くするとその指が2本に増やされた。 「きつくない?」 「あ、っ…………んっ……」 もっと好きに扱ってくれてもいいのに。 痛くしないように、慎重に、大事に扱われているのを感じて、その優しさに泣きそうになった。 だが、その気持ちはとても嬉しいけれど慣れた体には少しもどかしさも感じているのも事実で。 「かずおみ……もう、ちょっと奥の……ンッ、上のほう……」 「え、ここ?」 「もう少し、上……そこを、こうやって擦って……」 そこには他と少し違う感触の部分があるから、そこを探り当てて欲しい一心で手を伸ばし、目の前で艶かしく指を曲げて撫でるような動きをしてみせると、和臣はその仕草を見ながらごくんと唾を飲み込んだ。

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