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もの憂いげな純情 36

そしてその長い指で俺の教えた部分を探りながら奥をなぞる。 「なんか、ここ。こりこりしてる。前立腺?」 そんなことを言いながら教えた通りに撫でられると、痺れるような快感が走り仰け反った。 「あぁっ……」 「陽斗、ここ? 気持ちいい?」 「あ、っ……ンッ……ッあ……」 体の奥から競り上がるような快感は体をびくびくしならせ、そんな俺を見ながら明らかに興奮している和臣を見るとゾクゾクして思わずその指を締め付けてしまう。 「あっ、んぁ……あぁっ……」 ローションを継ぎ足しながら、いつの間にか指は3本に増やされていて、俺の腹は自身からダラダラとだらしなく出続けている先走りで濡れていた。 部屋にはグチャグチャと粘着質な音と、俺の喘ぐ声だけが響いていておかしくなりそうだ。 頭がぼやける。 もう欲しくてたまらない。 もう入れてほしい。 貫かれたい。和臣に……貫かれたい。 ずっと夢見ていたんだ。 叶わないと思っていた夢を。 すると少し掠れた声が降ってきた。 「陽斗、入れたい……」 和臣の方から懇願するように、我慢できないとでもいうように絞り出した声が妙に色っぽくて一気に沸騰した。 俺は、和臣が触れている部分に手を伸ばし、その腕を撫でた。 「俺も……入れて欲しいって、……思ってた」

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