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恋しく慕わしい 1
目を覚ますと、目の前に和臣の寝顔があった。
少し近寄って、無防備な姿を眺め見る。
規則正しく寝息をたて、整った顔は寝顔すら凛々しい。
……夢じゃ、なかった。
思わず顔が綻んでしまうのを噛み締めながら、和臣を起こさないように起き上がると腰がだるい。
このだるさと体に残る情事の跡に、また昨晩を思い出して顔が僅かに熱くなった。
時計を見ると午前6時を過ぎたころで。
和臣の予定もわからないので、とりあえず簡単な朝食の用意でもしようとキッチンに向かう。
と言ってもコーヒーを入れてパンを焼いて、目玉焼きを作るくらいなんだけど。
そうしていると和臣が起きてきた。
眠そうに欠伸しながらダイニングに出てきた和臣はキッチンに立つ俺を後ろから抱きしめると、なぜか申し訳なさそうに首に顔を埋める。
「おはよう。昨日はごめん。ろくに話もしないで寝ちゃって……」
「お、おはよう。別に気にしてないけど、和臣の今日の予定は? 朝飯作ってるけど、時間大丈夫?」
「朝ごはん作ってくれてんだ」
「だから時間は大丈夫なのか!?」
「すげー感動」
「だから時間!!」
そう言いながら振り返ると和臣が微笑んだ。
「俺はカレンダー通りだから休みだよ」
「そっか。よかった。でも、レポートとか色々あるんじゃないのか?」
すると和臣はそれも大丈夫だと言った。
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