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恋しく慕わしい 9
あまりに声を荒らげている和臣に驚いて声をかけた。
「どうしたんだよ? 何を言い合ってたんだ?」
「…………」
しかし和臣は、なぜか顔を赤くするだけで目を剃らし何も言おうとしない。
それから暫く様子を伺っていると観念したのか、赤らめた顔のままぼそっと呟いた。
「陽斗の性感帯聞かされた」
「………………は?」
意味がわからずにいると、和臣は俯いたまま、ぼそぼそと続ける。
「中を指で掻くようにすると感じるだの、足の付け根が敏感だとか、後ろからするときは上から突き刺すようにすると中が締まって泣きながらイクとか……色々」
「賢のやつ……」
悪戯が過ぎると呆れていると、和臣が俺の顔をおずおずと覗きこんできた。
「昨日のさ……ちゃんとよかった?」
「そんなの、わかるだろ……」
「いや、そうなんだけど。つか、聞くのとかダサいけど、加減とかわかんねぇし、ちゃんと良くしたいし。俺はすげー気持ちよかったんだけど独りよがりだったらどうしようとか思ってさ。只ですら即寝してダサかったし……」
「ほんと、ばかだな」
そんなことを考えて、悩んでるなんて。
でも、俺がどう感じているか気にしてくれているって、なんだかむず痒い気がした。
これはちゃんと伝えてやった方がいいんだろうか?
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