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偏愛ロジック 17

「オレが寂しそう? なわけないじゃん」 「河北さんは格好よくてお洒落だし、明るくてムードメーカーで、営業成績もトップだし、おれなんかよりずっと輝いてるはずなのに……いつもどこか寂しそうだったから……」 だから気になったんだと真壁は言った。 「ふーん。変なやつ」 オレ、そんなに寂しそうに見えてたんだ。 確かに最近はメンタル的に落ち込んではいたけど、外面は気を使っていたからそんな風に思われてたのも意外で。 しかも寂しそうだから気になるって中学の時にオレが先輩のことを気になった理由とも同じで、そう思うとなんだか滑稽に思えてきて笑えてきた。 でも、真壁はオレがどうして笑っているかもわからず、なぜか難しい顔をして真剣に聞いてきた。 「ほ、ほんとに、酔うとキス魔になるんですか?」 その切羽詰まった表情がまた間抜けに見えて、本当にからかい甲斐があるというか。 「なんだよ。キスしたいの?」 「……河北さんがおれのこと好きならしていいです」 「お、なんかナマイキ」 笑いながら言うと、真壁はまた慌てた様子で手をばたつかせながらかぶりを振った。

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