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純情オレンジ 21
陽斗は快感にまた腰を揺らす俺を見つめながら根本を扱き、先端を舌で撫でた。
「あ、きと」
全てが陽斗優勢で、されるがままの俺は少しでも触れたくて手を伸ばして陽斗の髪をすく。
すると、微笑んだ陽斗がベッドサイドからローションを取り出して自分の指に纏い自身の孔を解し始めた。
「……んっ……ッ……」
「俺にさせて。触りたい……」
途端に必死になる俺を見て、陽斗は、触りたいの? とでも言うようにクスクスと笑うと俺のを舐めあげながら口を離し、今度は俺を起き上がらせて座らせた。
そして股に跨がるようにしながら、お互いのものを両手で包む。
「和臣は俺のして。届く?」
やはり陽斗が優勢なんだけど、陽斗に触りたくて堪らなかった俺は、気付けば両手で尻を鷲掴みにしていた。
「ん……っ……」
陽斗の声が漏れると興奮する。
ベッドに転がっていたローションを指に纏わせ後孔へと指を差し入れると陽斗の体がしなった。
「あっ……んぁ……」
柔らかく俺の指を飲み込むそこは艶めかしく動き、指を締め付けてくるけど、どうしても届くのは入り口付近だけで奥まで触れないからもどかしい。
「陽斗……もっと奥触りたい」
自分の声が思った以上に切羽詰まっていて、いい大人が必死に懇願して恋人の許しを待っているなんて滑稽だと思うけど。
今は陽斗が許してくれないと何もできないような変な感覚に陥り、必死になるしかない。
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