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第44話 淫ら
「あっ……はぁ……やっ……」
剣が俺の肩を押さえたまま強く体を揺さぶる。その度に剣のアレが奥深くを突いて、俺は気が狂いそうなほどの快感を覚える。
夕食のピザを食べ終え、交代でお風呂に入って、テレビを観ながら他愛のない話をして。
深夜と言える時間になって俺と剣は一緒にベッドに入った。
剣は俺に背を向ける形で寝ていて、なんだか寂しかったので、俺は剣の背中に縋りつき、話しかける。
「……剣、どうして反対側ばっか向いてるのさ?」
すると剣はあからさまに溜息をついて答えた。
「信一、おまえ、そんなに俺を煽っていいのか? マジ俺止まらないぞ?」
「…………」
俺が戸惑っていると、剣は不意にこちらを向き、襲い掛かって来た。
俺の着ているパジャマ(剣かから借りた黒のパジャマだ)を引き裂くように脱がせると、露わになった胸の突起にしゃぶりついて来た。
途端に頭の先から下腹部へとじんわりとした気持ちよさが込み上げて来る。
「あ……」
口をついて出たのは自分でも恥ずかしくなるような甘ったるい声で。
「可愛い声……もっと聞かせて、信一」
剣はいったん俺の乳首から唇を離すと、視線を合わせて深い口づけをした。舌を絡め合い、唾液を送り合う淫らな大人のキス。口内を貪られてるうちに俺は段々頭がボーッとしてきてしまった。
力が抜けてぐったりとしてしまっている俺に剣はますますヤラシイいたずらをして来る。
両の乳首をくりくりと弄び、そのまま右手で俺のパジャマのズボンと下着を脱がせてしまう。
露わになった俺の性器に剣の右手がまとわりつき、擦り上げて来る。
「やぁ……、あっ……ああ……」
俺の喘ぎを聞きながら、剣の右手の動きは激しくなっていき、
「……一度、イッてもいいよ、信一……」
耳朶に噛みつくようにして囁きを送られる。
そして、それが合図になったかのように俺は体を痙攣させながら、
「あーっ……、あっ……!!」
剣の手の中へ精を放つ。
剣は俺が出したものを俺の後孔に塗り付けると。
「挿れるよ……信一……」
「待って。まだ……だめ……っ!」
俺はまだ吐精中だというのに、脚を大きく開かせられ、雄を挿入された。
「やだーっ……!」
剣が力強く突き上げて来る度、体がビクビク跳ねる。
「愛してるよ……信一……」
正常位で、肩を強く押さえつけられながら、剣に奥の奥まで突かれる。
俺は長くはもたなかった。
余りの気持ちよさにすぐに絶頂を迎えた……何も放つことなく。
「ドライでイッたね、信一……ほんとエロい体……可愛い……」
剣はそう言うと、息を詰める。そして俺の体の奥深くに熱いモノが注ぎ込まれた。
「ああっ……!」
その刺激にまた快感が弾ける。
「もう、やだ……おかしくなっちゃう……剣っ……」
俺がもう限界だと訴えても剣はやめてくれない。どこまでも、底なし沼のように俺を悦楽の海に溺れさせてしまう。
体を揺さぶられて、俺の唇からあられもない声が漏れる。
結局、明け方近くまで離してもらえず、剣の予告通り俺は学校に行けなかった。
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