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第21話

3回目のステージの時間がやってきた。 「シロ…頑張ろうね!」 「うん!」 カーテンの開く前に楓をステージに上げた。 音楽がなってからオレが入る。 白くてスパンコールが沢山ついたドレスを楓に着せてオレは革パンとベストとジャケットを着た。 楓のドレスがライトを浴びてキラキラ光る。 一言で言うと、ゴージャスだ。 楓の後ろに立って音楽に合わせて楓の胸と腰に手を這わした。 そのタイミングであいつは膝を曲げる。背が高くて後ろのオレが見えないから… そのままキスする様に後ろから楓の頬を撫でてこちらを向かせる。 すんでの所で楓が顔をそらしてポールの方に歩いて逃げる。 ポールを挟んで向かい合い楓が体をポールに絡めてくねらせる。 オレは楓を捕まえて膝末かせると自分の股間に顔を押しつけて腰を振る。 「あーーー!シロ、抱いてーーーー!! 「楓、楓ーーーーー!」 楓は顔を上げてオレの体にピッタリとくっ付きながら立ち上がりオレのジャケットを脱がせる。 こんな感じで大人の恋人の焦らしと肉欲のバランスをダンスに取り入れてみた。 上品だしエロいだろ? 反応は大盛り上がりで支配人の美学にも合っていたようだった。 なにより、楓の妖艶さが最大限に出ていてオレは嬉しかった。 「楓! 綺麗‼!セクシーだったよーー!」 なんて声も受けて楓は嬉しそうだった。 「わぁ…シロ、僕ステージで笑われなかったの初めてかも…綺麗って言われた…。わぁ…」 控え室に戻り楓がオレに向かって嬉しそうにそう言うから、オレは楓に向かって笑いかけた。 「お前はもともと凄く綺麗だよ」 「好きになっちゃうーーーー!!」 楓はオレの腕を掴みながらクネクネし始めたのでオレはメイクを落とす手がズレて指が目に入った… 荷物を持ち店内に戻って2人の座るカウンター席に行った。 依冬の後ろから抱きつき、あいつの体のボリュームを確かめるように触る。 「依冬は楓に比べて2.5倍位のボリュームだね。同じ人間なのに…ウケる」 そう言って向井さんの足の間に持たれかかる。 向井さんはオレの首筋に顔を埋めて鼻で撫でるように顔を動かすから、オレはのけぞって彼を感じた。 「シロ終わったの?」 「うん」 「帰る?」 「うん」 オレと向井さんが話していると、依冬が落ち着いた声で話した。 「シロ?オレもプライベートダンスして欲しい。」 そう言ってオレの方をじっと見る依冬。 「お前はオレを好きにできるじゃん…」 オレがビックリしてそう言うと、向井さんからオレを剥ぐように腰を掴んで引き寄せて自分の方へ抱き寄せた。 「今して欲しい。」 低く耳元で囁くように言って首筋に顔を埋める。 「…良いよ、でも触っちゃダメなんだからね?」 オレは向井さんに見送られ依冬を連れてまたあの部屋にやってきた。 もう服も着替えて帰る所だったのに…。 部屋に入ると依冬は自分から椅子に腰掛けて待ってる。 「何して欲しい?」 依冬の顔を覗いて聞くと、オレの腰を掴んで自分の上に乗せた。 「あ、依冬…触ったらダメなんだよ?」 慌てるオレの口に舌を入れてキスし始めてオレのズボンを開けて扱き始めた。 「んっ……ん、んんっ…らめぇ…」 いやらしく動かされる手にオレのモノはみるみる大きくなっていく… 「はぁ、はぁ…らめって言ったのに…ばか…」 オレは小声でそう言って依冬の頭を叩いた。 「シロ…かわい…オレにキスしながらイッて?」 オレの唇に誘うように軽くキスを当てていく。 「…ん、もう…」 オレは軽くため息をつくと依冬の口に舌を伸ばして入れキスをした。 あいつがオレの乳首を触りながらあったかくて大きな手で扱き続ける。 「あ…依冬…イキそ、オレ…イキそう…ん」 オレがそう言うと、依冬はオレを椅子に座らせて足を椅子の手すりに置いた。目の前にしゃがむとオレの腰を両手で掴んで立ち上がってるオレのモノを咥えて扱いた。 「~~~んっ! んんっ…、んぁっ!! 」 すごい快感に襲われて背中がゾクゾクし、オレはあっという間にイッてしまった。 「シロ、可愛い…もっとしたい…」 息が上がって肩で息するオレを他所に依冬は興奮してしまっている様子で、続きをもっとしたそうにオレを捕まえて離さない。 やばいな…これ オレはとりあえず服を直して部屋から出ると依冬を纏わりつかせたまま向井さんの所へ行って荷物を持った。 「シロ帰るの?送るよ」 向井さんはそう言うとオレに背中に纏わりついている依冬に気が付いた。 「そんなにサービスしてあげたの?」 そう言うとオレの腰を掴んで引き寄せ抱きしめてくる。 サンドイッチのように自分より体の大きな男2人にに挟まれて息苦しい… 「依冬が犬みたいになってるから…早く帰りたい」 「帰ったら何してあげるの?」 オレの顔を持ち上げてキスする。 「シロみんな興奮するから家に帰ってやって…」 すかさず支配人に注意され、オレは2人を連れて店を出た。 「シロ…依冬くんは発情してるみたいだね?」 オレと依冬を眺めて呑気に向井さんが言うから、少しムッとして睨んだ。 「家に連れて帰るの?」 そう聞いてくるから、答えに困ってしまう。 「にいちゃんに…あげる…」 オレはそう言って依冬を外してもらおうと背中を向けた。 「依冬くん?シロが困ってるよ…」 諭すように話しかけてて少しおかしかった。 「俺はシロとシロの家に行くのでお構いなく…」 依冬はオレの頭の後ろでそう言った。 オレは仕方なく依冬を背中に付けたまま家に帰ることにした。 「家に帰って何してあげるの?」 「セックス」 「オレも行こうかな」 「アパートだし床が落ちるから大きい男は1人しか入れないの…ごめんね!」 オレがそう言うと向井さんはうちにおいでと言って車のドアを開けた。 「3Pなんて嫌だ」 オレはそう言うと依冬を背中に乗せたまま歩き出した。 「依冬、もうくっつかないで」 オレがそう言うとスッと背中が軽くなり依冬がオレの足元を掬う様にお姫様抱っこした。 そのまま回れ右をして向井さんの車に走る。 「何だよ!バカ!下ろして!」 後部座席に乗せられ依冬が塞ぐ様に隣に座った。 「これは拉致だ!」 オレが喚くと、依冬はオレを捕まえて自分の方に引き寄せる。 「レイプは犯罪だぞ!」 依冬から逃げようと背中を向けるとすっぽり体の中に収められオレの顔を上に向かせてキスをしてきた。 「ん、んぁっ!…んっ、んん…ふぁ、ん…」 「シロかわいい…」 向井さんが車に乗りながらそう言ったのが聞こえた。 ドアの閉まる音がして、車が動き出す。 オレは依冬の熱いキスで頭がジンジンしてきた。 依冬はキスしながらオレのTシャツの下に手を入れていやらしく体を撫でる。 「んっ!ぁん…んん…はぁ、ん…、や、やぁだ…」 唇が離れたかと思うとオレの腰を押さえ込みながらズボンに手をかけてオレのモノを緩く扱いてくる。 「や、やぁ…やめて!依冬…んっんぁっ!」 動けない状況で体を弄ばれ敏感になった乳首を摘んで弾く。なにこれ、気持ちいい… 「シロ…もっとして欲しかったらオレにキスして?」 依冬の声が頭の上でして、もっとして欲しかったからオレは上を向いて依冬の唇に舌を這わしてこじ開けて中に入れた。 「んっんぁっ…ぁあん…んっ、んん…ん、」 扱く強さが増して下半身に快感が走る。また口でして欲しい… 「ね、口でして?さっきのまたして?」 オレは依冬の胸元に頭を擦り付けておねだりする。 「かわい…あれ、気持ちよかったの?」 オレはコクンと頷いて依冬にキスする。 「もう直ぐ着くよ」 向井さんがそう言うと駐車場に入ったのか周りが暗くなった。 依冬はオレを離して向かい合わせにするとズボンを脱がして足を抱えてオレのモノを口に咥えた。 「ぁああっ!んっ…はぁ…んっ!依冬…!んっ、きもちい…あっ、あぁ…! んっ、んんぁ…」 オレの腰を掴んで逃さない様にしてあいつの口がオレのモノを強く扱く。 きもち良くて頭が真っ白になる… 「依冬…イッちゃう!あ…も、イッちゃう…!!」 車が止まって向井さんが運転席から身を返して後部座席で依冬にフェラされるオレを見てる。 「あっ!あぁあんっ!! 依冬…イッちゃう!!」 オレは体を仰け反らせ腰を震わせながらイッた。 依冬はオレのズボンをそそくさと直して、車から降りた。 オレは放心状態で車の天井をぼんやり見る。 頭の上の方のドアが開いて、オレの脇の下に誰かが手を入れて車外に持ち上げる。 鬼みたいにオレを担いで駐車場の中を歩いてエレベーターに乗る。 「おまえら…これは犯罪だぞ…」 オレが小さな声で言うと向井さんがプレイだよ、と飄々と言った。 向井さんの部屋に着き、ドアが開く、このプレイの制限時間は?どのくらい時間がかかるの…? 向井さんの部屋に入るとオレは下ろしてもらい自由を与えられた。 「こんな事してなんなんだよ、仲良くしてって言ったけど…これは違うだろ?オレは家に帰りたかったのに!」 オレが怒って依冬を叩いていると、向井さんがジャケットを脱いでオレの後ろにくっつき腰を掴んできた。 「あ、にいちゃん…や、やだ…!」 依冬はオレの顔を持ってキスしてくる。 向井さんはオレのモノを摩りながら尻に自分の大きくなったモノを擦り付ける様にゆっくり腰を回して動かす。 「車の中でシロの声聞いてたら勃っちゃった…」 オレの腰を撫で回す手がいらやしくて気持ちいい…。 こんなの2人がかりで攻められたら…オレ、イキすぎておかしくなるかも… 「1人ずつ…じゃダメなの?」 依冬からキスを外して男2人に尋ねた。 「じゃあシロ俺からいっぱいさせて?」 そう言うと依冬はオレの手を引いてソファに押し倒した。 服を脱がされ全裸にし、オレの足の間に体を入れてオレの腹に舌を這わせる。 ゾクゾクと背中に快感が走る。 そっと俺の尻に指を這わすと中にゆっくり入れてきた。 「ぁあっ…んっ…あぁ、依冬…んっ、はぁ…」 体を仰け反らせて依冬の指を感じていると向井さんが目の前に来た。 「シロ…かわいいね、兄ちゃんがもっと気持ちよくしてあげる。」 そう言うと俺のモノを咥えて扱いた。 「ぁはっ…!や、らめっ!にいちゃん!や、やぁだ!あっ!あっあん! らめぇっ!! 」 俺の頭を撫でながら口で扱く兄ちゃんの刺激と指を増やしてオレの敏感な所を刺激してくる快感が頭を真っ白にさせる。 爪先までビクビクして突っ張る。 「ぁああっ! やん、やぁだ…!! きもちいっ!んっ!イッちゃうっっ!!…に、ちゃあんっ!!イッちゃうよっ…ダメぇ…」 オレは腰を痙攣させるとにいちゃんの口の中で激しくイッた。 「シロ…俺も気持ち良くしてあげるね…」 依冬の声がしてオレの中にゆっくりとあいつのモノが入ってくる。 「あっ!らめ、イッたばっかだからぁ…んっ、まって!…んっ…はぁ、…んん…依冬…あっ、きもちい…依冬…」 深くまで太くて硬い依冬のモノが入って来て苦しい…オレの敏感な所をグリグリ擦っていくからすぐオレのモノはまた勃っていく。 にいちゃんがオレの上体を起こしてオレを抱える様に後ろに座る。やだ…依冬が腰を動かすたびにあいつのモノがオレの中に出たり入ったりするのが見える… 「いや、やぁ…んっ!はぁあん!にいちゃん…や、やだぁ…んっ…あっ!あぁあんっ!!」 依冬の顔が近くに見えて…凄いエロい… 「シロ…よく見て?もうこんなに勃ってるよ?きもちいいの?…かわいいね。にいちゃんにキスして?」 兄ちゃんはそう言うとオレのモノを扱きながら舌を絡めてキスする。 こんなの…すぐイッちゃう…!! 「んっ…んんっ!らめっ、らめぇ!…やぁら!んんっ!ん、はぁあっんんっ!!」 オレは体を痙攣させるとまたイッてしまった。 やだ、これいつまで続くの… にいちゃんがオレから離れてゆっくりソファにオレの頭を下ろした。 依冬は変わらず腰をゆっくり重く動かす。 「あっ、…んっ! 依冬…きもちい…あっ、ぁあん!もっと…もっとして…んっ、んんぁあ…!」 依冬の方に手を伸ばすと前屈みになってオレの顔を覗く。あいつの髪が乱れていたから…揺られながらオレはそれを指で直した。 「ん…っ!シロ…イッちゃう…!」 あいつのモノが暴れるように脈打ってオレの中にドクドク精液を吐き出していく…きもち良くてオレは体をよじらせて一緒にイク。 「ぁあっ! んあぁああっ!きもちい! んん〜っ!!」 オレに覆いかぶさったまま、快感が去るのを待ってる依冬の顔を触って首に手を回して自分の方に引っ張るとオレは舌を出してあいつの口にキスした。 「疲れた…」 にいちゃんがオレの体を拭いてキスする。 「にいちゃん…」 「シロ、ベッドに行こう」 そう言ってオレを持ち上げて寝室に連れていく。 「…ね、まだやるの…?」 オレはにいちゃんの首に腕を回して顔を胸板に擦って聞いた。 「もうちょっと…しても良い?」 「うん…」 もっと真っ白になるまで… ベッドに連れてこられたオレは兄ちゃんに跨って兄ちゃんのモノを掴んで自分で中に挿れた。 「あっ…きもちい…にいちゃあん…ん、んっ」 オレは兄ちゃんにキスしながら腰を動かす。 兄ちゃんはオレの背中に腕を回して抱きしめる。 兄ちゃんの息がどんどん荒くなっていく… すごくエロい… 「シロ…めっちゃかわいい…」 依冬がそう言ってオレの背中を舐める。 ゾクゾクしてキスが外れる。 「んぁっ!…あぁん…、にいちゃん…きもちいの」 そう言ってまたキスする。 兄ちゃん…大好き、大好き…!! 「シロ…俺もいるのに…」 オレはひたすら兄ちゃんから受ける快感を貪るように感じたかった。 依冬の存在を忘れて舐めるように腰を動かし兄ちゃんのモノを感じる。 「あっ…!はぁあん…にいちゃあん…きもちい…きもちいよ…んんっ…、あっ…ん、ぁああっ…」 腰を動かさなくても快感の余韻が襲ってくる… 知らないうちにイッてしまっていたようで、オレは腰をわななかせて兄ちゃんの肩にもたれ脱力する。 「シロ…イッちゃったの?」 オレの顔を覗くようにして兄ちゃんが聞いてくるからオレはうん、と頷いて兄ちゃんの背中を抱きしめた。腰がまだ震える… 兄ちゃんはオレを後ろに倒してベッドに寝かせると腰を動かし始める。 まだ快感の抜け切れていない体がビクビク跳ねるのが分かる。 「にいちゃ…ん!あっ! やらぁ!んっ…イッちゃう…またイッちゃう…! ん、んっ!」 オレは両腕を顔に当てて我慢するように噛む。 ズンズンと揺すられる度に体に快感が満ちてくる…またイッちゃう…!! 「シロ、すごいかわい…」 依冬がオレの隣に寄り添うように寝転がってオレの髪を触りながら顔を覗き込む。 手でオレの顔を自分の方に向かせて舌を唇に這わせてキスしてくる。 「んっ!んん! んっ、ゃあっん! んんっ!」 オレのモノが次から次へと押し寄せる快感についていけないみたいにダラダラと精液を垂れ流し続ける。 依冬の舌がオレの舌に絡まってグチュグチュといやらしい音を立てる。兄ちゃんのモノはゆっくりねっとりオレの中を味わう様に動く。 「ねぇ…シロのすごく気持ち良くてずっとイッてるよ…とってもきもちいぃの?」 依冬が俺のモノを緩く握ってグリグリと擦る様に指を動かす。 「んーーーっ!! 」 物凄い快感が襲って体が跳ね仰け反る。 手を動かしたまま依冬はよだれの垂れるオレの口にまた舌を入れてキスする。 「んっ…んふっ、んぁ…んん、んっ…、んん~!!」 頭が真っ白になる…きもちいい… これを人はなんて言うんだろう… 「ぁあああっ!! んっ、んんぁあっ!! …きもちい!…あっあぁあ!! きもちいのっ…イッちゃう!イッちゃう~~っ!!」 頭の先まで快感が走り体が仰け反って痙攣する。 目の前の兄ちゃんが苦しそうな顔をしてオレの中にドクドクと温かいモノが溢れて…兄ちゃんがイッたって分かった。 兄ちゃんの口が半開きになって気持ちよさそうな顔をしてる。 でも、イキたてのオレのモノを握って捏ねる様に動かす… もうオレ体がクタクタだよ… 「シロ…気持ちよかった…」 そう言ってキスすると今度はオレを横向きに寝かせて後ろから挿れてくる。 「にいちゃん…オレ…も、疲れたぁ…ん、んっ」 「シロ?お口でして?」 依冬が大きなモノを握ってオレの口に近づける。大きすぎて…入らないよ… 「んっ、んん、ん…ふぁっ…ん、はふっ…ん…」 依冬はオレの髪を撫でながら腰を動かしてオレの口にファックする。 苦しい… 兄ちゃんの手がオレの乳首を摘んで捏ねる… 気持ちよさを感じても頭が疲れて喘ぐ声も弱くなる。 もう体が反応するのに身を委ねる… 「ん…んふっ、んん…あっ…ん、んん…はぁ、はぁ…に、ちゃん…ん…ん…あぁ…ん」 依冬のモノがどんどん硬くなってピクンと脈打つ… これ挿れたら絶対きもちいいのに… 「依冬の…おっきい…挿れ…たいよぉ…」 オレは依冬のモノに顔を寄せてうっとりと頬擦りする。 「…っ! シロ…」 依冬のモノが一段と硬くなり兄ちゃんのモノもオレの中で硬くなるのが分かる。快感が押し寄せるのに口は塞がれてるから喘ぎ声を出せないオレの体が逃げ場のない快感に満たされていく。 背中にキスをいくつもして兄ちゃんの腰の動きが早くなる。 オレももうイキそう… 依冬がオレの口の中で果ててオレは溢れた精液を口から溢しながらよがる。 「ん…シロ、兄ちゃん…もうイッてもいい?」 「う…ん、イッて…にいちゃあん…」 布団に顔を埋めて手を伸ばして頭の上の布団を掴む…えぐる様な兄ちゃんの腰の動きと頭から足の先まで感じる快感に酔う。 「ん…にぃちゃん……! きもちぃ…んんっ!!」 オレの足が力なく震える。 出尽くしてしまったのかオレのモノからトロリと液が出る。 力なくうつ伏せるオレの背中を依冬が指先で撫でる。 撫でられた後を鳥肌がゾワゾワと立つ。 「シロ…疲れた?」 そう聞いてくるからオレはコクコクと頷いてぼんやりと視線でベッドに置いた自分の手を眺めた。 依冬がオレの腰に手を入れて持ち上げる。 「…依冬…つかれた…から、もう…やだ…」 掠れた声で言うけど、聞こえていないのかまたオレの中に入ってくる。 「……ん、んっ…はぁ、はぁ…ん、ぁん…んっ」 足が震えて力が入らなくてすぐにペタンとうつ伏せになってしまうオレの腰を両手で持ち上げ、奥まで挿れて腰を動かす。 「シロ…愛してるよ…」 「…あっ…んっ、んん…はぁ…ん、んぁ…あ…」 ぼんやりした目で辺りを伺うと外は既に明るくなってきてる…一体いつまで続くんだろう。飽きる事なく良く続けられるな…と思いながら、この身を削る様な交尾を死ぬまで続けたいと願ってしまう。 このまま死ねたら良いのにな…だって喉はカラカラで体は力も入らない…頭は真っ白になってしまって次から次へと押し寄せる快感だけを味わってる…こんな中で死ねたら最高だと思った。 「眠い…」 揺すられながらオレは限界を迎えて依冬に揺すられながら眠ってしまった。 8:00 アラームの音で目覚める 「今日…レッスンあるのに…」 オレは寝起きから機嫌が悪かった。 昨日の夜のこいつらの強行に頭に来ていた。 今日は11:00からダンスのレッスンがあって、それこそ本番前のストイックなレッスンを予定していたのに、体が痛くてそれどころではなかった。 「ごめんね、シロ…ごめん」 怒るオレを見て慌てて謝る依冬にうつ伏せで起き上がれないままオレはフン!っと顔を背ける。 こんな状態じゃ行っても踊れない…フラフラと体が揺れて足に力が入らない。時間の無駄になってしまうから早めにキャンセルの電話しないと… オレは依冬に携帯を取ってもらい陽介先生に電話した。 先生は残念がっていたけど、体調不良なら仕方ない…見舞いに行くから住所を教えて!と言っていた。 「もうすぐオーディションなのに…」 睨む様に依冬を見るけど、あいつはオレの背中に指で“あいしてる”と書いて遊んでいる。 「どっちがやろうって言ったの…?」 向こうのキッチンから向井さんが何か作ってる音が聞こえる。 オレは枕に頬を埋めて外を眺めながら依冬に尋ねた。 「あいつ」 依冬がまるで先生にチクる優等生みたいに言うからオレは呆れてあいつの肩を叩いた。 「誘われても乗らないんだよ?普通は!」 オレがそう言うとオレに添い寝する様に横になって頭を撫でてきた。 「シロってなんであんなにかわいいの?」 オレの顔を覗いてキスして言うとTシャツをめくって背中に舌を這わせて愛撫してくる… 「も、やめて」 オレは依冬を追い払うように冷たく言った。 だって…と言って纏わりつく依冬の体が重たくて苦しい… 「シロ~ご飯できたよ?」 ドアの向こうからそう言いながら入ってきた向井さんに思いっきり手元の枕をぶん投げた。 「やだ!嫌いだ!今日はレッスンがあったのに、オレこんなんじゃ行けないじゃん!バカ!バカ!」 そう言って布団に顔を埋めて兄ちゃんを詰った。 あー…と短く言う声がしてベッドが軋む音がする。オレの体を起こしてベッドに座らせるとニコニコ笑いながら口にキスしてくる。 オレは仏頂面のままキスを受けてフン!と顔を背けた。 「ほら、立ってごらん…」 そう言って手を握ってベッドからオレを下ろすと 「クララが立った!クララが立った!」 と言うんだけど…正直オレと依冬は何を言ってるのか分からなかった…。 「…ご飯食べよ?」 兄ちゃんはそう言うとオレの手を引いてダイニングの椅子に着かせた。 目の前には美味しそうな朝ご飯があってお腹の空いていたオレは早く食べたかったけど、兄ちゃんから何の詫びもない事が頭に来てフン!とした。 「どうして今日はそんなにご機嫌斜めなの?」 後から席に着いた依冬はいただきますと言ってご飯を食べている… 何だよ…お前ここの子なの? 「兄ちゃん、オレ今日レッスン、キャンセルしたの!何でかって言うと、昨日あんなに沢山やられて体が痛くてまともに動けないから!しかも、依冬を誘ったの兄ちゃんなんでしょ?」 オレが怒ってそう言うと兄ちゃんはオレの顔を見ながら隣の席についてお箸を渡してきた。 「聞いてる?」 「シロ…昨日すんごくかわいかった…また3人でしたいな…」 飄々とする兄ちゃんにオレがキーッ!!と怒ってもニコニコ笑いながら頭を撫でてくる…。 信じられない…罪悪感ゼロなんだ…。 もう知らない!と言い捨ててオレは箸を取ってご飯を食べた。 「卵焼き美味しいね?」 依冬がそう言って沢山食べるからオレの分がどんどん無くなっていくのが気が気じゃ無かったから。 「どうしてそんなに食べるの?みんなの分無くなるのに…金持ちのひとりっ子だからそういう暗黙のルール知らないの?」 オレがムキになって依冬に言うと、依冬が噴き出して笑う。 「シロ、食べ物への執着もかわいいね」 依冬の何でもかんでも“かわいい”って言っちゃう女子高生並みの語彙力だと思ったけどそれ以上言わなかった…だって兄ちゃんの前でお行儀を悪くするのは良くないから。 「もっと焼いてこようか?」 そう尋ねる兄ちゃんに心の中で焼いてきて!と言い、表面ではフン!と顔を背ける。 ご飯を食べ終わって依冬は一回家に帰るそうだ…。 オレの今日の予定をめちゃくちゃにしておいて、自分は予定通り出勤するんだもん…ムカつくよな。 オレは食器を洗う兄ちゃんの後ろにくっついて目を瞑りながらずっと文句を言っていた。 たまにふふっと兄ちゃんの笑い声がする。 「シロまたね」 依冬が忙しなくオレのところに来て唇にキスしていく。 オレはフン!と顔を背ける。 「そのうち機嫌も直るよ~」 と兄ちゃんが言って依冬は行ってきます。とオレにまたキスして部屋を出て行った。 「シロ…ごめんね、そんなに嫌だった?」 洗い物を終えた兄ちゃんが体を捻って腰元のオレの頭を撫でて表情を見る。 オレは手を離さないで体を移動して兄ちゃんの正面に回ると顔を体に付けて抱きついた。 「嫌だったの…レッスンをキャンセルにしたのが…」 と小さく言った。 オレの頭を撫でてごめんね、と兄ちゃんが言った。 兄ちゃんは今日お仕事がないらしい…オレと部屋でのんびり過ごすつもりの様子。 コーヒーの良い香りがして2つのマグカップに注いでいる。 オレは体がしんどくてフラフラ歩いてソファにゴロンと寝転がった。 朝の澄んだ風が窓から入ってカーテンが揺れる。 「なんか…気持ちいいね」 そう言ったオレに微笑んで応えると、ソファに投げ出したオレの足を持って空いたスペースに腰かけ自分の膝の上にオレの足を戻した。 「マッサージしてあげるね」 オレの足をモミモミマッサージしてくれる。 クレオパトラになった気分だ…。 「風が気持ち良くて、コーヒーもいい香りで…兄ちゃんのマッサージも気持ち良くて…こう言うのなんて言うの?」 兄ちゃんの顔を見ながら聞いてみる。 別に答えがなくても良い…どうでも良い曖昧な質問。 そんな質問に兄ちゃんは宙を見て考えてる。 そしてオレの方を見て首を傾げながら言った。 「まったり?のんびり…?」 「悪くない」 「…こういうの?」 「ん…嫌いじゃない」 オレの頬を撫でて笑う。 手があったかくて…目を瞑ってこのまま甘やかされて生きて行きたくなった。 ヒモ?ペット? それもいいかも… ウトウトしながら兄ちゃんの顔を見るとこちらを見て穏やかな顔をしてる。 こういう風にしたかったな…兄ちゃんとも… 会いたくなって涙が溢れる。 「泣いてるの?」 「兄ちゃんに会いたくなった…」 そういうオレに微笑んで頭を撫でてくる。 この人はオレの狂気に付き合ってる… 酷いお人好しだ… 「呆れるくらいのお人好しだよ…」 そう言って両手を彼に伸ばすとオレの方に覆いかぶさってくる。 首に手を回して起き上がって彼に跨って抱きつく。 彼の首元に顔を落としてシトシトと涙を流す。 「シロ…愛してるよ」 その言葉の意味、最近まで間違って覚えてた。 本当のはこういう事を言うのかもしれない。 「うん…オレ多分愛されてる…」 抱きしめる手に力を込める。 「ありがとう…」 髪を触る手が一瞬止まってグッと抱きしめられる。 この人がオレを沈めてくるなら抵抗しないで沈んでしまうのも悪くない…

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