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第32話
楓のステージも笑われずに無事終わった。
オレの構成力に自画自賛する気持ちだ…。
楓の美しさがより美しく見えて素晴らしい演出だった!オレ頑張った!
依冬が遊びに来たので勇吾と夏子さんを紹介し、オレは依冬と少し離れたカウンターに座った。
「依冬、仕事忙しいの?」
最近遊べなくて少しオレは拗ねていた。
「もうちょっとでひと段落つきそうだよ。桜二がそろそろ復職するからもう少し忙しいのが続くかな…?」
そう言ってオレの頬を撫でる。
やややつれたか顔に疲れが出てる気がする。
「今日ねオレ頑張ったんだよ?ほら見て!」
そう言って束のチップを見せたら、わぁ!凄いね!と言ってくれた。
「これで依冬にあそこのテイクアウト買ってあげるよ!」
オレは依冬の頭を抱きしめて振った。
やっぱり少し疲れてるのかな…?反応が鈍い気がした。
「具合悪い?」
依冬の顔を持って目を見る。
「いや、元気だよ?」
「本当?なんかいつもと違うな…。」
「そう?」
おでこを触っても熱はなさそう…
「もう帰って寝た方が良いよ…」
オレはそう言って依冬の腕を掴んで持ち上げようとしたけど、全然動かなくて逆にオレが持ち上げられて膝に座らされた。
「依冬、オレ心配だよ?お前が倒れたらどうしよう…」
依冬の首に腕を回しておでこをつけたままそういうと、依冬は笑ってこう言った。
「大丈夫だよ。少し疲れてるのかもしれないね。なかなか寝付けないから…」
可哀想…疲れて元気のない依冬…可哀想…
オレは依冬の唇にチュッチュッと何回もキスした。
そのうち依冬が舌を出してオレの口の中に入ってきて熱くキスする。
「…ん、依冬…オレの元気分けてあげたい…」
「あ~シロ?そろそろ化粧して衣装着て!」
支配人から声がかけられ泣く泣く依冬から離れた。
「お前のために踊るよ!お前のためにパン1になるからっ…!」
オレはふざけてそう言ってドナドナされた。
心なしか笑顔も曇ってる様に見える…
オレの気のせいなのかな…
「シロ、最後はどうするの?」
楓が帰りの支度をしながら聞いてきた。
しょっぱなで張り切りすぎて全く考えてない。
「そうだな…とりあえずエロくするよ。」
衣装を漁っていたら良いものを見つけた。
「おぉぉ!これは、掘り出し物だ~!」
でもこれだとピンクの髪は…合わないな。
オレは楓のカツラを借りて今だけセミロングの黒髪パッツンになった。
「シロ…女の子みたい、かわいい。」
メイクを済ませてパン1になると楓が顔を背ける。
このカツラがオレを見てはいけない気持ちにさせるらしい…
大丈夫かな…
まぁ良い。面白そうだからやってみよう。
楓に曲を運んでもらい、オレは衣装を着た。
手の先まで…水が垂れるイメージね…
夏子さんに言われた事を思い出す…
オレがやってもあんなに綺麗に見えるのかな…
カーテンの前でスタンバイする。
指…先まで…首は長く…
音楽が流れてカーテンが開いた。
ステージに向かう。
「シローーー!可愛いーーー!」
オレは赤い長襦袢を身につけてセミロングの黒髪パッツン、ピアノ曲でやるぞ!
女性の反応が声の種類から分かるけど、男はどうなんだ…?チラッと勇吾を見る。
口を開けて笑ってる…。分かんない!いけるのか?
反応を知りたくて後ろを向いて両手を上げ顔をのけぞらせて足を長襦袢の裾から太ももまでがっつり見せて膝を曲げた。
所謂うっふんポーズだ。
「ワーーー!シロ!エロいーーーー!」
よし来た!
オレはポールに捕まってエロくしゃがむと腰をポールに近づけながら立ち上がった。
足がチラリと見えるのが相当好きらしい…ステージ前に押し寄せた客が息を飲んでオレを見るから面白い。
そのままポールに手を上下離れた位置で掴んで両足を揃えて曲げながら上に持ち上げる。
上に伸ばして太腿でポールを掴む。
長襦袢がハラリと垂れてオレの足を露出させる。
「シロ!シロ!シロ!!」
極まってんな…
そのまま体を反らせて起き上がると頭の上に手を伸ばしてポールを掴む。
ゆっくり足をポールから離してそのまままた上に伸ばしていく。キツイ!
足先がポールに着いたら足の間に通して太ももで挟んで上体を起こして座る様にして上でのけ反る。
ポールの上の方で仰け反りながら帯を外す。
「シローー!やらせろ!オレにやらせろ!」
ストレートだね…やだよ。
一直線にストンと落ちていくように帯を外すと少し下に降りて開きの部分を掴みのけ反って胸元を出す。
「シロ…綺麗だ」
近くに聞いたことのある声。依冬…!
お前、馬鹿だな…いつももっとエロいことしてるのに…興奮してこんなに前に来ちゃったの?
本当可愛い…オレの弟
ポールから降りてしなりと後ろ向きで腰を寝かせて座って、オナニーしてるみたいに手を動かす。
足をよじらせて長襦袢の裾から太ももを露出する。
あのとき勇吾がしたように肩を揺らして長襦袢の後ろ襟を下げていく。
そのまま片方の肩を落とすと肩から長襦袢がハラリと落ちて露出する。
顔を仰け反らせて口で喘ぐ。
「シロ!シロ!シロ!エロい!やりたい!」
勇吾の声が聞こえた…やばいな、長襦袢…
開きの部分を手で掴み前を閉じながら体を反転させて立ち上がる。
太ももが必ず裾から出るように歩いてステージ中央で足を広げてしゃがみ膝を下ろして更に足を広げる。
肩から長襦袢を落としていき胸を露出させる。
片手を首から胸に滑らせもう片手を股間にあてがって体を仰け反らせる。
チップを口に咥えた男が沢山並ぶ。
みんなコレ好きなんだ…
オレは四つん這いになって口で受け取っていく。
カツラの髪が男の顔に落ちてまるで女になった気分だ…。
頬を撫でて口から取っていく。
勇吾と依冬を残してみんな取るとオレは依冬に待っててねと言って勇吾の方に向かった。
オレが覆いかぶさって顔を見ると手を伸ばしてオレを触るから両手を頭の上で押さえた。
そのまま体に寄り添うようにお尻を置いて勇吾の胸板に自分の胸板を乗せて片手で頬を撫でてやる。
そして顔を近づけて舌を出すと勇吾の顎から唇の方に滑らせてチップに触れたときゆっくり唇で挟んで掴んだ。
「触りたい…」
オレにそう言うから
「触られないで稼げるのがこの仕事だろ?」
と言って依冬の方に向かった。
あぁ…依冬、可哀想な疲れたサラリーマン。
オレが沢山癒してあげる…
オレは依冬の傍に座ってあいつの体に跨った。
そのまま手を肩に伸ばして顔を近づける。
「オレ…綺麗?」
「シロ…綺麗だ。」
クスッと笑いかけて依冬の耳を舐める。
そのまま依冬の上で体をよじらせて喘ぐふりをする。
まぁいつもやってるんだけどね…
最後に足をあいつの足の間に入れて体を添わせてキスするようにチップを受け取った。
依冬の体の上を歩いてステージ中央に戻りお辞儀してフィニッシュした。
長襦袢の威力に驚いた。
古のエロスだ…禁忌だ…
楓にカツラを返してお礼を言った。
これ、楓が使ったらさらにエロくなりそうだ…チェックしておこう!
メイクを落として服を着替えて荷物を持つと店内に戻る。
エントランスで支配人が少し待てと言った。
「なんで?」
「中が悶々としてるから今入ると危ないよ。」
マジかよ…長襦袢やべぇ…
「あんなにみんな興奮すると思わなかった…」
受付に腕をついてオレが言うと支配人が感慨深げに言った。
「長襦袢と黒髪パッツンが効いたんだと思う。あとお前の白い肌。エロいだろ…」
そうなんだ…ラチが開かないからオレは依冬に電話して外に来てもらった。
オレを見ると依冬は下からすくうように持ち上げて抱きしめる。
「元気出た?依冬元気出た?」
「シロとしたくなっちゃうよ~」
「やだぁ!しないもん!」
「したいよぉ…」
「じゃあ…亀の鳴き声…して?」
「…クックッ」
「んふふ、絶対違う。」
オレ達がエントランスでイチャイチャしてると勇吾と夏子さんも出てきた。
「シロ浮気してる~」
夏子さんが指を指して言うから、依冬は桜二の腹違いの弟でオレの二股は公認だと教えてやった。
「黒い…シロあんたなかなかやるね…気に入った!最後のエロすぎて男が発情してるよ?」
「オレ、もう帰るから知らない。依冬送って?ねぇ、送って?」
「え~やだぁ~」
「なぁんで~意地悪するのやだぁ~」
「じゃあ…カピパラの鳴き真似して?」
「…カピ、カピ」
「違うけど可愛いから~送ってく~!」
「依冬くん僕たちも桜二の家に行くから乗せてよ」
勇吾がイチャつくオレ達の所に来て言った。
「依冬の車2シートなんだよ…ごめんねタクシーで来て。」
オレはそう言って依冬のポルシェに乗った。
「依冬、オレにも車買ってよ~!」
「免許ないじゃん」
「え~、じゃあ家買ってよ。」
「結婚したら買うよ?」
「ケチ男!」
夏子さんと勇吾がタクシーに乗ったのを確認して依冬が車を出した。
何となく気になってる事を依冬に聞いた。
「ねぇ、あの令嬢とまだ会ってるの?」
「どうして?」
「もう会わないで。」
「ふふ、なんで?」
「お前が汚れるのやなんだ…。」
「分かった。」
「お前はしたい事オレにすれば良いのに…」
「うん…痛い事も?」
「オレにしたいの?」
「ふふ、いや…したくない。」
依冬があの高慢ちきな令嬢と会ってることは薄々知ってた。
服に着いた臭い香水の匂いで…もともと政略結婚のお見合いだと言っていたし、会社の事で父親の後始末をする上で必要な付き合いなのかと思い口を挟まなかった。
でもその令嬢と会う度になんだか依冬が荒んでいく気がして嫌だった。
会社でのイライラの吐口として暴力的にセックスしてるんだろう…結局自分が傷ついて荒むならオレとすれば良いのに…
オレはシフトレバーを持つ依冬の手を握ってキスした。
「痛いこと…したかったらしても良いよ?」
「シロにはしたくない」
「なんで?」
「愛してるから。」
信号待ちの車内、舌を絡めてキスする。
「あぁ依冬…オレも愛してる。」
依冬と車の前でイチャついてるオレを置いて勇吾と夏子さんは桜二の待つ部屋に向かった。
「依冬、エッチしたい…」
オレは依冬の首に掴まって腰を擦り付ける。
「シロ…でも、お客さんいるし…ね?」
「やだ!今したい!ここでする?」
オレは依冬に怒った声で迫る。
「お客さん来てるじゃん!ばか!」
オレはばかと言われてムカついて、依冬の手を掴むと桜二の部屋まで無言で向かった。
部屋に上がって桜二にキスすると鼻息荒く言った。
「オレ、ちょっとあっちの部屋で依冬とエッチしてくる!」
そして依冬を引っ張って連れていき、寝室のドアを閉めて重い物を沢山ドアの前に置いた。
依冬のスーツを脱がせて襲い掛かるようにベッドに押し付けた。
「シロ…どうしたの?なんで泣いてんの?」
「泣いてない!」
依冬のネクタイが外せなくてキーーッとなると自分から外した。
オレはあいつの口にキスして舌を絡める。
息が荒く漏れる。
自分のパーカーを脱ぎ捨てて、起き上がった依冬のズボンのベルトを外す。
「シロ、待って、脱ぐから…」
「やだ!待てない!」
「なんで…なんで泣いてんの?」
オレの腕を掴んで動きを止めてオレの顔を見る。
オレは依冬にもたれかかってそのままベッドに一緒に倒れる。
「オレの依冬が弱ってるの…可哀想。何もしてあげられないの…イライラする。あの女と会わないで…!汚くなっちゃったじゃん!ばか!ばか!何で!何でオレとしないであんな汚いのとするんだよ!ばか!ばか!」
オレは叫んで依冬の肩を殴った。
「もう会わないから…もう会わない」
「やだ!もう汚しちゃったもん!オレの依冬が汚れちゃったもん!」
「じゃあシロが綺麗にしてよ…」
「だから!だから…服脱いでよぉ…!!」
依冬はズボンを脱いでシャツのボタンを外した。
オレは待ちきれなくて依冬の首元を舐める。
オレの頭に手を置いて髪を撫でてくる。
そのままあいつの胸元を舐めていく。
誰のか分からないキスマークを見つけて腹が立って涙が出る。
上からそこを舐めて綺麗にしたい…
「ダメだろ…こんなのつけさせんなよ…お前はオレのなのに…!」
「泣かないで。ごめん、シロ泣かないで…」
許せない…こんなに汚れるまで気づかなかったなんて…自分が嫌になる。
依冬を裏返しにして背中を見る。
Tシャツを脱いで肩に手を当てて腕に滑らせていく。
背中に三箇所見つけた汚い跡…
「オレ以外にお前の背中触ったらダメなんだけど?何で…!何で!勝手に!……ばか!ばか!うわーーーーん!酷い!うわーーーーん!」
オレが背中で大泣きするから、慌てて依冬が飛び起きてオレがベッドに落ちる。
「シロ!ごめん、ごめん!もうしないから!泣かないで!泣かないで!」
ギュッと抱きしめて揺するけど、許せない…!
「何で?オレの時はそうやって慰めたじゃん!何でお前の時オレは慰めてあげられないの?オレは何で気づかなかったの?こんなに汚されてるのに!」
依冬の体を押して離すと、またうつ伏せにさせて上に乗った。
涙がポタポタ背中に落ちていく…
汚された部分を指でなぞって顔を近づけてキスして舌で舐める。
あの女がやったの…?許せない…
3箇所全て舐める。
依冬の背中に体をくっつけて首元を強く吸い上げてキスマークをつける。
依冬の尻に自分のモノをあてがってファックするみたいに動かす。
「シロ…」
「オレ情けないよ…何で気がつかなかったんだろう…お前が苦しんでるの…何で気がつかなかったんだろう…依冬…ごめんね、ごめんね…」
そのまま依冬の腰にしがみついた。
こうやって知らないうちに誰かに汚されてしまうなんて…オレは何してたの?先生にフラッといきそうになって、ダンスばっかして、海外に夢を見て…可愛い依冬の異変に気づかないなんて…
依冬は起き上がって項垂れるオレをまた抱きしめた。
そのままミンギに跨ってキスする。
熱くて長いキスをする。
荒い息がかかる距離で依冬の目を見つめて言った。
「次やったら殺すからな。」
「分かった。」
オレはそのまま依冬のモノを自分の中に入れようとした。
でも大きすぎて慣らさないと入らなかった…
「依冬…して」
オレが言うと依冬はオレにキスして抱き寄せてオレをベッドに寝かせるそのまま覆いかぶさって指をオレの中に入れてくる。
「あっ…!依冬…んっ!ぁああ…はぁはぁ…んっ、んぁ…あっ、あっ…きもちい…依冬!」
「シロ…かわい…愛してる。ごめんね、ごめんね…泣かせてごめんね…」
オレの頬にキスして足に自分のモノを擦り付ける。
おっきいの早く欲しい…
「依冬…挿れて…欲しい…!早くオレにちょうだい!依冬のおちんちん挿れてよぉっ!」
オレは懇願するように依冬の首に掴まって顔を擦り寄せて言った。
オレの足を持って穴にモノを押し当ててグッと押し付けて中に入ってくる。
「ぁあああっ!おっきい!依冬!はぁあん!あっ、ぁああん!はぁはぁ…んっはぁ!」
体に力が入らないくらいきもち良くてよだれが口端から流れたのがわかる。
「強くして…強くして!激しくして!犯してるみたいにして!」
依冬の胸板を殴ってそうねだる。
「シロに乱暴したくないよ…」
「して欲しいの!依冬に犯されたいの!お願い…!」
依冬はオレの足を持ち上げると自分のモノを根本まで挿れて激しく動かした。
「ぁあああっ!はぁはぁ…んっ…はぁ…ぁああ…ん苦しい…、はぁはぁあぁあ…うっ…んん…、んっ」
口から息を吐かないと緩めないと裂けてしまいそうに苦しい…オレの顔を見る依冬の顔を見る。まだ不安そうにしてるから口に出して言った。
「やだぁ!依冬!痛い…やめて…!やらぁ…ん苦しい!やめて…やめてぇ!ねぇ!離して!」
オレの言葉に依冬の目の奥がどんどん揺れて黒くなっていく。
もっと痛くなるように、もっと苦しむようにギンギンに勃った大きなモノを突き上げてくる。
本当に苦しい…
「はぁ…ぁあああ!や、やだぁ!依冬!いた、痛い!やめてよ、やだ!痛いから…!依冬!」
オレのモノを大きな手で扱いて先っぽをグリグリする。
頭の先まで電気が走ったみたいにビクビク腰が震える。
「ぁあぁああっ!!やだぁ!依冬!あっああ!イッちゃう!らめ、らめぇ!!イッちゃうからぁ!!」
依冬の肩を殴る、胸板を引っ掻く、顔を引っ叩く、全部野獣モードの依冬にはご褒美だ。
オレの頭を押さえて首に噛みつく。
そのまま腰を激しく振り続けてくる。
「あっあああ!!イッちゃう!!イッちゃう!!あっああああん!!や、やぁだぁ!!ああん…んっあっああ!依冬…イッたから!やめて!やだぁ!!も、依冬!!」
オレがイこうが野獣モードの依冬には関係ない。
これが依冬の気の済むまで続く。
桜二何してるかな…
依冬に体を好きにさせて結構時間が経つ。
横に寝転がって後ろからオレの腰を押さえつけてガンガン突き上げてくる。
オレのモノはダラダラと液を垂れ流してダウンしてる。
依冬ももう何回かイッたから…そろそろ終わりそうだ…
「ぁああ…ん依冬…!やだ、も離して…ん、はぁはぁあぁあっ.イッちゃう…またイッちゃうからぁ!んっんん!やぁああ…んっあっ!はぁあん!」
オレのモノは申し訳程度に精液を出すと、ビクビク震えてる。
可哀想…。
オレの中で依冬のモノもドクドク精子を吐き出してる。
すかさず腰を翻して依冬に向かい合ってキスする。
もう良い…もう疲れた…
息を整えて目を開けると依冬はスースー寝息を立てて眠っている。
「依冬?」
オレは足で蹴飛ばして起こす。
「なぁ、オレの気持ちよかった?」
「シロ…かわい、大好き…愛してる」
「もう他のやつとやるなよ…」
「やらない…もうやらない。」
確認してキスする。
そのまま頭を抱いて寝かせてあげる。
ベッドを派手に汚して桜二になんて言おうか悩みながら依冬にパンツを履かせてあげた。
蹴飛ばされて辛うじて汚れてない掛け布団を手に取って綺麗な場所に置く。
汚れたシーツを依冬から引っ張って剥がす。
下に滲みてるの…?知らない…
掛け布団を依冬にかけてあげて、パンツを履いて汚れたシーツを脇に挟む。
扉の前に置いたモノを足で退けて部屋を出る。
ドアの前に勇吾がいた。
ボロボロのオレを見て指を差して笑う。
オレはシーツを持ってリビングに居る桜二のところまで行って謝った。
「これ、グチャグチャになった…ごめん。」
頭はボサボサで体に無数の噛み跡とキスマークと押さえ付けられた内出血…お尻からまだダラダラと依冬のものが流れてくる。
夏子さんがオレを見て大笑いしてる。
勇吾と同じ反応だ…
「あっ…シロ、こっちにおいで…」
桜二がオレの肩を抱いてシャワーに連れて行く。
パンツを脱がせてシャワーをお湯になるまで掌に当ててる。
あったかくなったらオレの足元からかけていく。
兄ちゃんみたいだ…
「依冬の相手したの?」
オレは頷いた。
「あの女の子と会ってたから?」
「オレのなのに…あいつがそんな事になってるって気づかなかったの…悔しい」
オレのなのに…!!
桜二がお尻を綺麗にしてくれる。
体に付いた噛み跡を見て苦々しい顔をしてるから桜二のほっぺを掴んで言った。
「オレのだから良いの」
そう言うと桜二は、うん。と頷いて体を綺麗に洗ってくれた。
中を洗われるお尻がヒリヒリする…
小さく悲鳴をあげながら桜二にしがみついた。
シャワーから出て新しいパンツを履かせてくれた。
綺麗なシャツに着替えて短パンを履かせてくれた。
「シロ…体張ってるな…次は勇ちゃんが相手してあげる。おいで…」
ソファに座った勇吾がそう言って手を伸ばすからオレはヨタヨタ歩いて行って勇吾の膝に頭を置いて寝た。
「え…」
頭の上でそんな声が聞こえたけど、無視して寝た。
絞まった筋肉の太もも…良い枕…
「本当に寝た…」
勇吾が言ったの聞こえたよ…ということはまだ寝てないってことなのに、ふふ…騙されたね…
オレは小さくふふふと笑って本当に寝た。
朝起きるとソファに勇吾と寝てた。
慌てて服を確認するとちゃんと着てる…良かった。
寝てる勇吾の顔をまじまじと見る。
本当に美しい…あんなすけべ親父みたいじゃなかったら良かったのに…
頬を触る。
スベスベ…ヒゲなんて生えなさそう…
「スベスベでしょ?」
目を瞑ったままオレに話しかける。
「うん、スベスベだね。」
オレが言うと薄目を開けてオレの頬を撫でてきた。
「お前はモチモチだな…」
モチモチ…
そのまま勇吾の胸板に頭をつける。
ドクドクと心臓の音が聞こえる。
「勇吾、生きてるよ…心臓が動いてる。」
オレが言うと吹き出して笑った。
「そりゃそうだ。こっちにおいでよ。」
オレを引き寄せて細い腕で腕枕する。
オレこいつになら勝てるかも…
そんな事考えながら自分の両手を上にあげた。
指先…から関節、手首、肘…順に動かす。
「俺もやる。」
そう言ってオレのアイソレーションに参加する。
先生もそうだけど、踊りしてるやつって誰かがこういう事するとすぐ自分もやるよな…面白い。
勇吾から来たウェーブを受け取ってもう片方の手に渡す。
また波がやってきて隣の手に渡す…そして勇吾の手に戻す。
勇吾の波がすごく綺麗に動いて見惚れてしまう。
クスクス笑いながら遊んでいると桜二がやってきた。
オレは桜二に両手を伸ばして起こして抱っこしてもらう。
「桜二シーツ汚しちゃった…ごめんね。」
抱っこされながら顔を擦り付ける。
「大丈夫だよ、体は痛くない?」
うんと頷いて依冬を思い出した。
「依冬は?」
「もう帰ったよ、着替えて仕事に行くって。」
そうか…あいつ気は済んだのかな…
「どんな感じだった?」
「え、ケロっとしてシロに沢山キスして帰ってったよ」
全然気づかなかった…
みんな早起きだな…オレはまだ眠いよ。
桜二にダイニングテーブルまで連れてきてもらい、朝ごはんを食べる。
目の前の夏子さんはオレの顔を見て笑いを堪えてる。
いっそ笑えばいいのに…
「夏子さん笑っちゃった方がいいよ、だって堪えてる顔めっちゃブスだよ?」
オレが卵焼きを食べながら言うと、堰を切ったように笑い出した。
「シロ、昨日すごい喘ぎ声やばかった!激しすぎだよ!あの子はビーストなの?止まんないの?すごい!今度見せてよ!興味ある!私の知り合いにもね、凄い子がいて全然止まんないの!彼に似てるかも!面白い…」
止まらない止まらない…ずっと話してる夏子さんの隣で同じように笑いを堪えてる勇吾が居る。
オレと目があってオレが首でクイッとすると一気に笑い出す。
「シロはあのビックボーイの愛を全力で受け止めてたんだよ!ボロボロになりながら…ぶっ…あのドアから…ぷっふ…出てきたときの…悲壮感は…グフっヤバかった…!!」
オレは味噌汁を飲んでご馳走様すると、流しに洗い物を置いてそれを洗う桜二の後ろにくっついて甘えた。
「お肉食べたい…」
「今日夜お肉にする?」
「やだ…」
「じゃあ魚にする?」
「魚…骨がやだ。」
「取ってあげるから…ね?」
「ん、やだぁ~」
オレが駄々をこねてると勇吾と夏子さんはだんだん慣れてきたと言って放置した。
「じゃあ魚のつみれは?」
「つみれ嫌い~」
「じゃあ何食べる?」
「お肉…」
「焼肉食べに行く?」
「うん、行きたい。」
オレは焼肉の言葉を聞いて機嫌が良くなった。
カレンダーを見て桜二がオレに言う。
「明日オーディションの2次選考があるね…シロ覚えてる?」
忘れてた…
気付かれないように誤魔化しながらオレは言った。
「覚えてるよ…」
「絶対忘れてる顔してたよ。」
傍から夏子さんが突っ込んだ。
「覚えてた!」
「いや、さっきヤベッ!て顔してたっしょ?」
「してない~」
桜二~!と言って桜二の腰に顔を埋める。
「それ俺にもしてみて?」
勇吾がそう言うからあいつの腰にくっ付いた。細い…
「こんな細い腰じゃ甘えられないよ!出直して?」
オレはダメ出しをして夏子さんの腰に巻き付いた。
どっしりしてる!これの方がいい。
「おっぱいみして~」
「だめ~!やだぁ~!」
「おっぱい触らして~!」
「ん…だめ!」
「え~~なんでなんで~?」
桜二がオレを引き剥がして夏子さんに謝った。
オレは気怠く重くなった体のストレッチを始めた。
開脚すると勇吾も真似して開脚する。
綺麗に背筋が伸びていて見惚れる。
「勇吾…綺麗」
そのまま立ち上がって逆立ちする。
勇吾も逆立ちしてまるで鏡の様に模倣してくる。
足を上げて手で持つと、鏡の勇吾も同じポーズを取った。
だからオレはグーを顔の所に持っていってにゃんにゃんをした。
「シロって絶対バカだと思う。」
勇吾がそう言うから
「お前に言われたくない。」
と言った。
そのあとコマネチしてアイーンをして鼻に手を入れた。
すると鏡の勇吾が手をパントマイムみたいにして広げて止めてる。
オレも真似して手を合わせた。
顔を近づけて舌を出す。
こういうの本当好きだね…
オレも顔を近づけて舌を出した。
舌の先が触れる。
そのままもっと近づいて2人の口の中に舌が入る。
いやらしく絡めて吸ってくる。
オレは勇吾の体にぴったりくっついてキスを受ける。
勇吾は手を離してオレの腰を抱いた。
「ふはは、勇吾の負けだよ!手を離したでしょ?せっかく対称にやってたのに…ガッカリだよ。」
そう言って体を離した。
オレの腕を掴もうとするから避けて笑った。
「あはっ!捕まえてみて~ふふ、ほら!早く!」
オレは勇吾を煽って逃げ回った。
クッションが飛んできて顔面に当たる。
次の瞬間オレをまた抱きしめてきた。
「今のはズルだよ。」
オレが言うとズルじゃないって言う。
「夏子さんも今のズルだと思うよね?」
オレが聞くと、知らない…バカみたいと言った。
笑いながら勇吾が言った。
「ほら!シロは、ばかなんだよ。」
ふぅん…
オレは勇吾の足の間に自分の足を入れてあいつの股間をさすった。
手を首に回してあいつの顔を見た。
オレを見る顔が紅潮していて、こいつがオレにその気があることを確かめた。
首元に頭をもたげて言う。
「ばかに興奮する勇吾は、もっとばかだね。」
夏子さんが吹いて笑う。
オレは勇吾に抱きしめられながら歩いてドカッとソファに座った。
勇吾がおっとととなって手を離したから指を差してケラケラ笑った。
「勇吾こんなに美形なのにツンとしてなくてひょうきんで面白いね。」
オレがそう言うと隣に座ってオレの足をグイッと上に持ちあげた。
背中が滑ってソファに横になるとそのまま足の間に入って来て腰を振る。
「猿じゃん…勇吾、猿じゃん!あはは、猿~」
オレがふざけてると桜二がやってきてオレを勇吾と引き離した。
「シロ、あまり煽らないの!」
叱られて拗ねた。
「オレは何もしてないのに…!フン!」
桜二にしがみついて拗ねた。
「なんでオレを怒るの?」
「調子に乗って煽るから。」
「煽ってないよ、遊んでただけだよ。」
「それを煽るって言うんだよ。」
桜二の顔をプニプニしてブサイクにしてやる。
「ブスだよ?」
「シロはこのブスが好きなんでしょ?」
そう言われて負けた。
桜二にキスして言った。
「うん、大好きなの…」
今日はこのメンバーで六本木ヒルズを散策するって…オレには楽しくなるとは思えないよ…
ショッピングエリアでオレは夏子さんに腕を掴まれてあちこち連れ回される。
「シロ、これ似合いそうだよ?」
「桁がおかしいもん、怖いから合わせないで!」
オレは普通の服屋の方が好き!ここは高すぎ!
「シロ、これ買ってあげるから着なよ」
夏子さんは派手なパーカーを手に取ってオレを呼ぶ。
え…買ってくれるの?
「ウーン…他の色の方が良い!」
オレの体に合わせてあ~でもないこ~でもないと、とにかく時間がかかる…。
結局違うお店の派手なパーカーを買ってくれた。
「オレの高い服…」
オレは渡された紙袋を大事に抱えて持った。
「あと、ズボンも買ってあげたい…」
本気なの?夏子さん!姉さん!?
「オレ、桜二の買ってくれた高いジーパン持ってるもん!」
オレが言うと夏子さんは鼻で笑って言った。
「あんたには革パンがよく似合うのに…」
え、買ってくれるの?高そうなのに!姉さん!!
オレは夏子さんにホイホイ着いていった。
「シロにはこっちが似合うと思うんだよ。」
「そうかな、こういうラフなやつが可愛いと思うけど?」
「被るやつだとシャツを着せる時のボタンを留める喜びが無いじゃない?」
「あー、確かに。」
桜二と勇吾は楽しそうにシャツを選んでいた。
男でもショッピングって楽しいんだな…
オレは早く焼肉が食べたいよ…
「シロは服は適当なのに、靴はちゃんとしたの履くのね。」
ショッピングに疲れたオレは夏子さんに甘ったれてお茶を飲んでいた。
もう歩きたくない…
「靴は気に入ったのしか履かない。底が柔らかくてこのままポールを登れそうなのが良い。特にこのブランドが好き。」
オレの靴へのこだわりを話していると、夏子さんはオレの髪の毛を触って穏やかな顔で聞いていた。
これって側から見るとカップルだよね?
「オレたちカップルに見えるよ。」
オレが言うと夏子さんはまた鼻で笑って言った。
「年増とヒモでしょ?」
「夏子さんはめちゃくちゃ美人でスタイルも良くて素敵なのに。そんな風に言わないでよ、オレ好きなんだから!」
そう言ってフン!とした。
「シロって絆すの上手いよね…かわい。」
そう言ってまたオレの髪を触った。
「ねぇ夏子さん、勇吾って凄いよね…なんであんなに細いのに力持ちなんだろう…」
オレが遠くを見ながらそう言うと、夏子さんはオレの頬をぷにっと触って言った。
「あいつも苦労人だから…体で覚えたんだろうね。知りたかったら何回も掴まってみれば?」
なるほどね、一理あるね。
オレ達はお茶を済ませて勇吾と桜二の所に合流した。
「勇吾、オレと手を繋いでてよ。」
そう言って勇吾の手を繋ぐと、勇吾はその手をブンブン振って楽しそうにした。
しばらくこのまま繋いでおこう…何かのタイミングであれが発動するかもしれないし…
「シロ、やっと俺の良さに気がついたんだね。」
「勇吾は凄いよ。」
「ん、そうかそうか…」
勇吾はオレを引っ張ってショッピングに戻った。
上にぶら下がった時とは違く普通の引っ張り方。
オレはわざと足を止めて繋いだ手をピンと張った。
「シロ、何確かめようとしてるの?本当に抜け目のない子だよね。お前のそう言うところ大好き。」
そう言っておでこにキスする。
美形がキスするから、周りの目は釘付けだ…
「エッチさせてくれたらもっと色んなこと教えてあげるのに…残念だよ、シロー!」
そう言って意地悪に笑った。
「あ、勇吾これ見て可愛いよ。」
サングラスをかけた猫の描いてある派手なトレーナーを見つけて立ち止まった。
クンッと腕を引っ張られ体を持っていかれた。
これか…?
オレは同じように勇吾の手をクンッと引っ張った。
しかし何も起きない。
勇吾はオレの顔を見てニヤニヤしてる。
違うのか?やり方が?もっと合気道みたいな間合いが必要なの?
「勇吾、これ買って。」
猫のトレーナーを持っておねだりした。
「ちゃ!や!そ、それは、お前着ないだろ?」
「オレ着るよ、明日着てくから買ってよ。猫可愛いじゃん…勇吾とお揃いで欲しいよ。」
オレが“お揃い”と言ったら反応してどれどれと近づいてくるから手をクンッと引っ張った。
おっ!
勇吾がおっと、と前のめりにつんのめった。
「危ないだろ?急にやるなよ!」
と怒ってオレの肩にパンチしてきた。
こういうことなんだ…へぇ…
動いてる時にやらないとダメなんだ…
じゃあぶら下がってる時に上げたのはどうやったんだろ…?
オレが頭を悩ませていると勇吾は猫のトレーナーを色違いで2着買って戻ってきた。
「明日絶対着ろよ!」
オレは頷いて手を伸ばすと勇吾の手をまた握った。
途中で依冬と合流して個室の焼肉店に入った。
「シロ、昨日の大丈夫だった?ごめんね」
オレに近づいてクーンクーンとするかわいい依冬。
オレはお腹を撫でて大丈夫、と言った。
「牛タン!牛タン!」
オレは牛タンが大好きだ!塩レモンタレで食べるのが大好き~!桜二が5人分の注文をしてくれる。
依冬はカルビが好きだって、金持ちのボンボンは違うね!フン!
炭火が燻って何も載せてない網がパチパチ言う。
「シロ…まだ来ないから…箸おけよ…」
勇吾がオレに言うけど、オレは早く牛タンが食べたいから無視する。
「こいつって都合悪い事、全部無視するよな…」
桜二と依冬が頷いてるけど、無視する。
やっと肉が来て焼き始める。
「シロ、生肉触った箸で食べちゃダメだよ?」
夏子さんに注意されて箸が使えなくなった。
桜二が自分の箸をオレにくれる…優しい…
牛タンは薄いから早く焼けるんだ!
「はい、これもう食べれるよ?」
桜二の合図とともにオレは牛タンを取りに行った!
「わーい!」
横から勇吾がオレの牛タンを取って行った…!
信じられない!!心の中であれはオレのってずっと思って焼けるまで育ててきたのに…!!
オレは勇吾の皿から牛タンを取り返すと自分の皿に移した。
「あの~泥棒がいるんですけど~」
勇吾が手を上げて何か言ってるけど知らない!オレは塩レモンのタレに牛タンをつけると口に運んだ。しかし、途中で箸が伸びてきてオレの牛タンを掴んだ。
「あの~それ、俺のなんですけど~おかしいな~肉泥棒がいる~」
箸を持つ手がプルプルするくらい牛タンを引っ張り合う。
絶対離さないからな!
俺は兄ちゃんに箸の持ち方を訓練されてんだ。
こんな外国かぶれに負けるかよ!
「シロ、新しいの焼けたよ?」
桜二がそう言って俺の皿に新しい焼き立ての牛タンを置いた。
「本当あんたらって馬鹿みたい…」
夏子さんが呆れて言った。
オレは牛タンから目を離さないで勇吾に言った。
「離せよ!オレのだぞ!オレの牛タン離せよ!」
「シロ、また焼けたよ?」
「名前書いてあるんですか?牛タン最初に取ったの俺なんですけど…」
「シロ、カルビも焼けたよ?」
なんて事だ!カルビすら焼き上がってしまう程こんな事に時間を使っていたとは…!
オレは箸で掴みあっている牛タンを手で取って口に入れ、皿に乗った牛タンも全部口に入れた。
「意地汚い…」
夏子さんが顔をしかめた。
「あーーー!シロが取った!」
勇吾が騒ぐけどオレは無視した。
依冬がカルビを皿に乗せてくれた。
オレは口いっぱいに牛タンを入れて幸せになった。
「シロ最低~!」
お店を出てからずっと勇吾がひねくれている。
オレは無視して桜二にくっついて歩いた。
「明日朝、何時に起きる?」
桜二を見上げて聞くとオレを見下ろして答えた。
「受付が10:00からだから、8:00には起きて欲しいよ。」
8時か…
「シロ、明日猫のトレーナー忘れないで着ろよ!」
勇吾に言われて、うん。と返事した。
オレ本当にあれ可愛いと思ってるのに、念を押されて変なのっと思った。
依冬は家に帰るからここでお別れした。
「シロ明日連絡してね!」
「うん、またね~依冬!」
オレは依冬が車に乗って居なくなるまで目で追った。
「さぁ、ビーストボーイもいなくなった事だし、桜ちゃんの部屋で乱行パーティ始めようぜ」
勇吾がそう言ってオレの尻をさすった。
「勇吾くらい美形なら新宿の二丁目に行ったらすぐ可愛い子と遊べるよ。行って来なよ。今から。」
オレがそう言うとオレをバックハグしてすりすりしながら言った。
「誰でも良い訳じゃないの。シロがいいの。」
「オレやらないもん。」
桜二にくっついてそう言うと、じゃあお酒飲んでから帰ると駄々をこねた。
どうしても桜二の部屋に行きたいんだな…
夏子さんも一緒に呑む~と言うので許可した。
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