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第43話

あぁ!桜二…会いたかった…! オレは車の前で待つ桜二を見つけて駆け寄った。 ドラマみたいに桜二がしゃがんで待ち構えるから、オレはそのまま飛びついた! 依冬なら楽勝だけど、お前はまずいんじゃないの? オレの心配を他所に、桜二はオレを抱きとめてクルリと回った。 凄い!お前体幹しっかりしてるじゃん! そのまま桜二にしがみついて泣いた。 「シロ…泣かないで…偉かったよ!頑張ったね」 「うん、オレ…頑張った…」 大好きな桜二にギュッと抱きしめてもらう。 「会いたかった!すごく会いたかった!」 「俺もシロに会いたかったよ…」 抱っこされてしばらくブラブラと揺れる。 あったかい… 「そろそろ車に入っても良いですか?坊ちゃん。」 オレは頷いて助手席に乗った。 「勇吾ね、すごく頑張ってたよ!」 桜二の車に乗ってオレが言うと、スーツを着た桜二は笑ってオレの頬を撫でた。 「桜二、おれ頑張ったよねぇ、頑張ったでしょ?ねぇねぇ!褒めて!シロを褒めて!」 オレは甘えまくって桜二に言った。 「シロ、偉かったね!本当によく頑張ったね!朝もちゃんとお見送りしてくれたね、とっても嬉しかったよ、シロがいってらっしゃいしてくれたから、俺仕事ちゃんと頑張ったよ。」 そう言ってオレに沢山チュッチュッとキスする。 桜二…良かった…朝、ちゃんとお見送り出来て良かった…!…兄ちゃん…ありがとう… 運転中だから桜二を抱きしめたいのを我慢して、オレは彼の腕に顔を寄せて頬擦りした。 「大好き…桜二…オレの桜二…愛してる…」 家に着くまで勇吾の働きぶりを詳しく教えてあげた。桜二は終始笑ってオレの話を聞いた。 「シロ、シャワーする?着替え、置いておくよ?」 桜二はこの後また仕事に戻るらしい… もうやだって言わない… 「シャワーする…」 そう言ってオレは風呂場に向かった。 沢山喋ったせいか、朝泣き喚いたせいか、喉が掠れてる。後で葛根湯飲もう… 綺麗にしてもらったメイクを落としてスッキリした。 勇吾まだ頑張ってるかな…凄いよな…あんなに沢山の人と仕事するってどんなだろう… シャワーを出て桜二の用意してくれた服に着替える。 髪を乾かしてリビングに走っていく。 「桜二~!」 ソファに座る桜二にダイブして跨って座る。 「シロ偉い?」 「偉いよ、そしてかわいい。」 「キスして?」 オレがおねだりすると、桜二はゆっくり顔を近づけて顔を斜めにしながらオレを横目に見る。 その目が色っぽくて胸が跳ねる。 そのまま唇に軽く触れると一旦離れてオレのおでこに頭を付けて言った。 「かわいいシロ…愛してる」 やめてよ…エッチしたくなるじゃん。 オレは桜二の唇に舌を入れてあいつの舌を絡める。2人で絡め合うから息が荒くなっていく。オレの腰を強く抱きしめて背中に手を滑らせる。 やばい、めちゃくちゃしたくなる。 「桜二、したくなるから…やめよう…仕事また行くでしょ?オレも行かなきゃいけないから…」 「どうして?しようよ…」 頭がクラクラする。 こんなにエロく言われたら止まらなくなっちゃうよ。 オレは桜二の口にまたキスすると彼の肩に両手を掛け覆いかぶさり、腰をうずうずと疼かせて彼の体に自分のモノをズボン越しに擦り付ける。 桜二がオレのズボンを下げて穴に指を入れてくる。気持ち良くて足が震える。 「桜二…桜二…!はぁはぁ…きもちい…!あっああ…ん!はぁはぁ…桜二…!」 桜二がズボンのチャックを下げてモノを取り出してオレの穴にあてがう。 「シロ…桜二にキスして…?」 息荒く彼の顔に顔を擦り寄せて、オレは舌で桜二の顎から唇まで舐めて挑発する。 桜二の顔を見るとすごくエロく笑ってて、目が合った瞬間頭が痺れてくる。 激しく桜二の唇にキスして舌を絡めて舐める。 グチュグチュ音が口端から漏れて桜二の口端からよだれを垂らす。 オレの腰を掴んだ桜二の手はゆっくりオレの腰を落としていき、彼のモノをオレの中に埋めていく。気持ち良くて仰け反りそうな体を抑えて、激しくキスして愛してるを伝える。 根本まで彼を迎えてキスを離す。 既にオレはイキそうなくらいにトロけてる。 片手で彼の肩を持って片手は力なく下がって彼の太腿を撫でる。 「なんで…なんでそんなにかわいいの…」 エロく微笑みながらそう言って、オレの腰を掴む手を上下に動かしてモノを中で扱く。 「あっあ…ぁあ…ん…おうじ…んん…あ、ぁあん」 桜二の手がオレの尻から肩までゆっくりと上がったり下がったりする。 それだけでおかしくなるくらい感じてしまう…イッちゃう…! 「あっああん…!桜二!イッちゃう…!イッちゃう!」 オレは桜二の背中に指を立てて彼の肩の肉を掴む。 桜二はオレの頬を撫でて自分に顔を向かせて聞いてきた。 「はぁはぁ…ん、シロ…今日、何食べたの…はぁ…」 え…、何食べたっけ? 「あっあ…ん…なんだっけ…はぁ…あん…ぁあっ!あっあっ…!ラーメン…食べた…ぁん…」 彼の顔を見ながら答えてまた快感を追いかける。 あっという間にオレのモノがビクビク震え初めてまたイキそうになる。 「明日…はぁはぁ…あっ…晴れる…かな?」 え…知らないよ…分かんない… 「おうじ…分かんない…!あっああ…ん…んぁあ…分かんないよ…あっ…あっああ…!」 「夏子のパンツの色は?」 なんなんだよ…気持ちいいのに邪魔するなよ…!夏子さんの今日のパンツの色は赤のレースの派手派手紐パンだよ! 「もぅ!桜二!なんで…あっああ!…派手な…ん…ぁああ…レースの…あっあっあ…赤の紐パン…」 桜二がオレの答えに少し笑ったのが聞こえた。 なんなんだよ!もう! でも、快感が行ったり来たりしててずっと気持ちいいのが続いてる…これが、イクのを我慢するってことなの? 「イクの我慢するの、苦しくないでしょ…?」 オレの頬を撫でながら聞いてくる桜二を見上げると、腰がエロく動いていて表情も気持ち良さそうな顔をしてる…笑った口元が妙にエッチでクラクラする… 桜二の手がオレの首を触る。そのまま下に滑らせて下ろして乳首を回してこねる。 気持ちいい…! 「あっああ!桜二…イッちゃう…!きもちい!きもちいの!あっあああ!やぁ…ぁあああ!…あっ…はぁはぁ…ぁあ…!」 オレは言ったそばからイッてしまい体が仰け反った。 何回も我慢したせいか、イッたときの快感がすごく強くて頭が飛んだ。 オレの中で桜二のモノがドクドクと精液を吐き出してイッてる。 それがまた気持ち良くてビクビクと何度も体が感じてしまった。 「なんで夏子のパンツの色、知ってるの?」 シャワーを浴びながら桜二に聞かれる。 「今日みんなめっちゃ優しくて、何回も抱きしめてくれたの。その時シャツがめくれて見えたの。赤い紐パンの紐が…」 オレは桜二にキスしながら答えた。 「シロはエッチな子だね、そういうのは見ちゃダメなんだよ…」 「だって…見えたんだもん…」 シャワーから出るともう行かなきゃいけない時間だった。 桜二が急いで新しいシャツを着てボタンを閉めてる。胸板が見える絶対領域…! エッチだ… オレは桜二のボタン締めを悪戯して阻止する。 「シロ…お店に遅刻するよ?」 「ふふ…はは!あはは!どうだ~!閉められないだろ~!ほら~!どうだ~!」 オレの肩を掴んで後ろに向かせて逃げ回る。 鍵を掴んでジャケットを持って玄関に逃げる。 「待て~!シャツがまだ開いてるぞ~!!」 そう言って追いかけると捕まって靴を履かされる。 桜二の胸元が開いたまま玄関を出て車まで行く。 「そんな格好で女の人に会ったら、女の人が桜二を好きになっちゃう!」 オレが慌てて桜二のボタンを留める。 車の前で立ち止まってボタンをオレに留めてもらう桜二…シュールでなんかかわいい。 「桜ちゃん、ボタン留まったよ?」 見上げて教えてあげるとネクタイを首から下げてこう言った。 「シロがつけて?」 オレはふふっと笑って桜二のシャツの襟を立ててネクタイを締めてあげる。でも、オレはネクタイを締め慣れてないから長さがバラバラになった。 襟を直して胸板を手で撫でながら言ってあげた。 「出来たよ、桜ちゃん」 桜二は口元を緩めてオレにキスした。 甘い…お前ってめちゃ甘い… 店に着いてオレは桜二にキスして車を降りた。 「桜ちゃん、またね」 手を振って彼の車を見送る。 回れ右して店のエントランスに入る。 「シロおはよう~」 「おはよう、今日もよろしくね」 階段を降りて控え室の扉を開ける。 「楓おはよう」 「シロ!おはよう~」 さぁ、今日は何を踊ろうかな… 19:00 店内に出るとまばらなお客の中に見たことある顔を発見した。 「尚君、来たの?」 そこにはバックダンサーのオーディションで会った尚君がいた。 そういや、今日勇吾とコンサート会場を回ってる時に会ったな…。 場の雰囲気に戸惑ってキョロキョロしてて、特に目立った尚君にオレは声をかけて近づいた。 「勇吾先生とそういう関係って知らなかった!酷いな、君みたいな意地悪な子、少しでも興味持ったのが間違いだった!」 「なんでそんなに怒るんだよ…勇吾とそういう関係ってなんだよ…意味わかんない。君はオーディションに受かったじゃん。」 オレは憤る尚君の隣に座って顔を覗いた。 「僕は…勇吾さんに教えて貰えるって知ってオーディションを受けたんだ…!あの人のロンドンでの活躍知ってるの?あんな人に教えてもらいたくて…頑張ったのに!」 「だから、君は受かったじゃん…」 アラベスクもまともに出来ないのに… 「あの人に大事にされてるって勘違いしてるかもしれないけど、あの人はモテモテだから!シロなんか遊ばれてるだけなんだからっ!」 尚君は怒った顔でオレを睨むから少し面白かった。 へぇ、勇吾ってモテモテなんだ…。オレにはそんな素振りは見せないけど、まぁあんなにできる男だからモテるのも無理ないよな…。 「尚君…勇吾の事好きなんだね…じゃあ、こんなとこに来てないでもっと練習した方がいいよ。」 勇吾は自分が認めた人しか好きにならないから…。そんな事…駄々をごねてもどうしようもないのに…ウケる 「何がそんなに面白いの!ムカつく!お前って最高に性格悪いな!」 知らないうちに口角が上がってしまっていたようでもっと尚君を怒らせてしまった。 「ねぇ…?尚君…勇吾のおちんちん欲しいの?」 目の前で駄々をこねる尚君を見て、オレは止まらなくなって挑発するようにそう言って煽った。 「すんごく気持ちいいんだよ?オレの事、愛してるって言って抱くんだ。オレの全部が大好きなんだって…」 もっと怒って喚けばいいのに…。もっと無様に泣いて喚けばいいのに…。 唖然とした顔でオレを見つめて涙を流す尚君が滑稽で仕方なかった。 「ねぇ…羨ましい?」 顔を近づけて聞くと良い音をさせて思い切りビンタされた。そんなオレ達のただならぬ雰囲気にあたりが一瞬騒然とする。 「クズ!」 一言で十分伝わる言葉を口から吐いて尚君は震えて怒る。オレは尚君から顔を離してヒリヒリする頬をそのままに声を出して笑った。 こいつが欲しくて堪らないものをオレは持ってる。最高に気分が良い。 尚君は椅子から降りると半泣きで店を出て行く。 オレはそれを見送ってから席を立つとビールを飲みにカウンターに行った。 「シロ…あの子の事煽ってたね?」 カウンターでマスターに説教を受ける。 「唐突でオレもムカついちゃったの、でも、煽るのは良くなかったね…」 しおらしくしてビールを飲んだ。 「シロ」 呼ばれて振り返ると噂の勇吾がオレの方に近づいてきた。今帰った尚君に会わなかったのかな? オレの赤くなった頬を見て怪訝そうに近づくと、オレの足の間に体を入れて慣れた手つきで腰を抱き顔をまじまじと眺めてきた。 「どしたの?ここ?」 何かを察したのか勇吾の声色が変わった…オレはそんなこと気付かないふりして、彼の首に手を絡み付けて胸元に頭を預けた。 「人をおちょくって煽ったら引っ叩かれた~~!」 勇吾を見上げて笑いながらそう教えてあげた。 「ねぇ、勇吾キスして?」 オレが言うと赤くなったオレの頬を手で包んで口に軽くキスした。 誰かに触られると頬が引っ叩かれて熱く熱を帯びてる事に気付く。痛い~! 勇吾は向かい合って見つめ合う様にオレの頬をじっと見ている。 何を思ってるのだろう…何を思っても無駄なのに。 オレはただ目の前の美しい男の目の動きをじっと見ている。 勇吾はオレの目に視線を向けて顔を傾げると低い声で聞いてきた。 「あいつにやられたの?」 「あいつって?」 「さっき店の外で見かけた。バックダンサーのヘタクソの子。」 「そうそう…あの子ね、尚君って言うんだよ。」 勇吾のおちんちんが欲しいんだって…あげたら?なんて、もう煽らないよ…だって勇吾はもうオレのだし…お前の怖い顔、見たくないもん。 オレは隣に腰掛ける勇吾の方を向きながら頬杖をついて話題を変えた。 「夏子さんは?」 「まだ仕事~」 「勇吾は?」 「もうお終い~」 怖い顔してるね…オレが打たれた事、そんなに頭に来てるの? 「勇吾…今日、何踊ろうかな…何が良い?」 「…なんで?」 「え?」 「なんでお前が引っ叩かれんの?」 手元のグラスを見ながら勇吾が呟いた。 そんな事でそんなに怒るなよ…どうでも良いじゃん。 オレは勇吾の顔を自分に向けて言った。 「尚君、勇吾に憧れてたんだって。オレに文句言いに来たから煽ったの。勇吾の気持ちいいって、羨ましいかって聞いたらこうなったの。ね?オレが煽ったんだよ。」 オレがそう言うと勇吾は苦笑いしながらオレに顔を寄せてキスして言った。 「はは…シロ…俺の気持ちいいの?」 「ん…すっごく気持ちいいよ。大好きだもん。」 オレは勇吾の目を見て微笑んで応えた。 「嬉しい…」 「勇吾…顔怖いのやだよ…笑って。」 オレは勇吾に手を伸ばして肩を滑って背中を触るとおでこを付けて彼に言った。 確実に頭に来てる勇吾は、次会う時は尚君をどうにかするだろう… オレの本心はざまぁみろだ。 でも、オレの前でこれ以上怖い顔をして欲しくなかった。 軽くキスして口元を緩めオレは彼にお願いした。 「ね?もう怒らないでよ…勇ちゃん?」 ふふっと視線を落として笑うけど、納得のいかない様子に見えた。 取り繕う様にオレの腰を強く引き寄せてふざけてこう言ってきた。 「シロ…エッチなキスして?」 オレはふふっと笑って1番エッチなキスをしてあげた。 これが支配人からストップをかけられるギリギリのラインだ…!機嫌を直せ!天使よ! 「コンサートが終わったらどうするの?」 優しい顔に戻った勇吾を眺め頬杖をつきながら聞いてみた。 「ロンドンに戻って次の公演の準備をするよ…年内にまだ一つ控えてて、そっちの方が大変そうなんだよね…」 忙しいな…こんなとこで時間潰してて平気なの? 「ロンドンってどんなとこ?」 外国なんて未知の世界だから夏子さんや勇吾から聞く話を毎回オレはワクワクして聞いてる。 「シロも一緒においでよ」 視線を合わせずカウンターに置いたオレの手をそっと握る。 「やだよ…桜二がいるし、依冬もいるもん…」 「踊らないの?」 オレの手を握った勇吾の手にそっと自分の手を重ねる。 「…踊ってるじゃん。」 「もっとだよ…」 やだな…最近いつもこうやってオレを誘うんだ…桜二が知ったら大変だ。オレは毎回断っているけど、踊りの話になると正直揺らぐ… 見てみたい…やってみたい…体感してみたい… そういう欲がムクムクと湧き上がってしまう… 「もう…勇吾、またその話するのやだよ。オレはここからどこにも行かないよ。それに桜二と離れてはオレは暮らせないの知ってるでしょ?」 重ねた手を引いて外しオレはまた頬杖をついてそう言うと、勇吾はオレの方を見てそうだね、と寂しそうに笑って言った。 「じゃあ1年は?」 「何それ?」 「1年だけとりあえず行ってみるとかは?」 あまりに食い下がるのでオレは勇吾の頬を包んで自分に向かせながら怒った顔をして言った。 「勇吾…オレと会えなくなるのが嫌で誘ってくるの?ダメだよ!そういうの!」 勇吾はふふっと笑いながらオレの手の上から自分の手を重ねて頬擦りしながら答える。 「それも有るけど、1番はお前の才能がここで終わるのが勿体無いから、お前はもっと上にいけるんだよ。俺以上に行けるんだよ?」 「そんな訳ない…」 「やってみないと分からないだろ?1回あっちのステージに立ってごらん?価値観変わるよ?」 誘うような目でオレを見て、夢を見させるような事を言う…もしかしたらって、心が揺らいで一緒に踊る様を想像してしまう。でも、でもオレは桜二と離れるなんて、考えられないよ… 「詐欺みたいな言い方だな…」 「シロ…愛してる。離れたくない。」 結局それなんじゃん…まったく、勇吾は赤ちゃんだ。 オレは勇吾を抱いて横に揺れながら耳元で小さくまた聞いた。 「ねぇ…今日、何踊ろうかな…?」 「俺だけに踊って?」 勇吾のリクエストだ… どう言う事?プライベートダンス? いや、違うだろうな…自分にだけ分かるものを入れろってことかな…勇吾にだけ分かるものを… 控え室の鏡の前で考えあぐねる… 「うん…あれを入れて…考えてみようかな…?」 ポツリと呟いて紙にザッと構成を書く。上手く使ってさりげなく入れよう…そうじゃないとつまらないから…ふふ、これも入れたら笑うかな…? 方向が決まればサクサク進む。 オレはメイクはそのままで衣装を変えた。 「シロ、ここに居たの?珍しいね、そろそろだよ?」 支配人から声がかかってオレは返事をした。 何てったって勇吾の為に踊るんでね、そんじょそこらの構成じゃオレの気が済まないんだよね。 オレは急いでDJに曲を渡して戻った。 さぁさぁ!やな事は忘れて、楽しくやりましょう! カーテンを開けてステージの上でスタンバイする。オレの今日の衣装はシックに黒のスラックスに胸元を開けた白シャツ、黒ベスト。髪の毛はいつも通りのピンク色だ。 そして曲はQueenのbicycle race…のDJ remixだ! 躍りやすく編集して途中から違う曲を入れたオレ専用の一曲だ! 勇吾の自転車ストーリーをリスペクトして…吹き出さない、笑わないで頑張る! ステージにスポットが当たって曲が流れるとみんな知ってる曲だからか歌い始めた。ごめんね、これ途中からマリリンマンソンになるの。 オレは勇吾をリスペクトしてポールに乱暴に登ると派手に頭を振ってスピンする。 そしてジキルとハイドで勇吾の見せたポールの技を要所要所に挟んだ。 この片手を上に置いて反対の手を体で隠して、まるで一本の腕で支えてる様に見せて顔を仰け反らせ足を外して回るやつとか、膝裏にポールを挟んで片足で勢いをつけてスピンさせるやつを入れた。下に降りるとバイセコーコールは終わってオレのノリ易い曲にシフトしてる。足を開いて股間を強調させ上手く体重移動させて前に進みながら腰を突き上げる動きをする…これもfeat.勇吾だ。オレ、上手くできる様になっただろ? そのままベストのボタンを外してシャツを思いっきり両側に引っ張って前を開ける。 体を音楽に合わせて1回、2回、3回と深度を深めて仰け反らせながらシャツとベストを肩から外して脱ぐ。 そのまま両腕を床に着かせてそのまま足を蹴り上げて逆立ちになる。その後腕と足を屈伸させ伸ばす勢いで起き上がると客が沸いた。 チャックを開いて半ケツまで下げるとファックする様に腰を動かす。その後ズボンの脇に手をかけて前屈しながら下ろす。ここまでがfeat.勇吾の振り付け。その後今度は手を後ろに置いて膝を着いてオナニーするみたいに手を動かして腰を弾ませる。 もう片方の手でズボンの裾を踵から抜いて脱げやすい様にスタンバイさせておく。 そしてクルッと回転しながら立ち上がる反動でズボンが綺麗に脱げるのだ! さぁ、チップ下さい~! 勇吾はどこかな~? ん? あれ? 居ない? 他の客のチップを貰いながら勇吾を探す。 居ない…居ない…どこだ…? うそ…あれってもしかして… 他の客の後ろで両手で顔を拭いながら、シトシトと涙を流しこちらを見てる勇吾を見つけた。 何で泣くんだよ…!ばか! オレは勇吾を見ながら首で、こっちに来いよ!とした。勇吾は涙を拭ってこちらに来てチップを咥えるとステージに1人横になった。 オレは勇吾に近づいて頭の上に立つと見下ろして聞いた。 「何で泣くんだよ…ばか」 勇吾は何も言わないでオレを見て、またシトシトと涙を流して真面目な顔でオレを見つめ返す。どうなってるの? 怒ってる風でも悲しんでる風でもない表情から何か強いものは感じるけど、何で泣いてるのか分からないよ。 そのまま膝をついて泣いてる顔を撫でてあげる。 もう泣くなよ… そして顔を近づけて彼の口に咥えたチップを受け取る。 「シロ…好き…大好き…愛してるから」 小さく掠れた声で言った勇吾の顔が歪むから、オレはそっと手で撫でて頬擦りしてあげた。 「ちゃんとオチまで見てよ…?」 そう言って立ち上がるとステージ中央に戻ってポーズした。その後ターンを2回転するとグーにした両手を前に持ってきて段差をつけて…にゃんにゃんした。 これでフィニッシュだ…!これがオチだ! 決まった!最後のにゃんにゃんが1番のポイントなのに!ばか勇吾が泣くから、オレまで涙が出てしまう。 最高に笑えるはずだったのに…何で泣くんだよ…! オレは半袖短パンに着替えてメイクを落とすと店内に戻って勇吾を探した。 でも、おかしいんだ。 店内の隅から隅まで探しても勇吾が見当たらない… やな予感を感じて店の外に向かった。 「支配人、ちょっと出る!」 そう言いながらエントランスを走り抜ける。 そのままタクシーが拾えそうな大きい道路の方へ向かって走る。 居た! ポケットに手を入れて下を向いて歩く勇吾を見つけた。走りながらオレは勇吾の名前を呼んだ。 「勇吾!何で!」 オレが後ろから声をかけると、勇吾は驚いた顔で振り返って…また泣きながら両手を広げた。 何で泣いてんの!何で居なくなるの! オレは勇吾に抱きついて両手で彼の背中を強く抱いて揺すった。 「はぁはぁ…!何でっ!何で泣いてんだよっ!お前の…はぁはぁ…お前の為に…踊ったのにっ!」 勇吾がオレを抱きしめて声を上げて泣くからオレも勇吾を抱きしめて泣く。何で泣いてるかも分からないのに…何故か涙が溢れてくる。 しばらくそうして抱き合っていると半袖短パン姿のオレは寒くて体が震えはじめた。 どこか室内に入りたくて側でピカピカ光るラブホに入った。 「何でラブホに入るんだよ…」 勇吾が聞くから、オレが寒いからだ!と言った。 適当に楽しそうな部屋を選ぶと、勇吾が違う部屋を指差して言った。 「あっちが良かった…」 うるさい!ばか! そのまま部屋まで行き扉を閉めるとガチャリと音が鳴った。 「勇吾…オレの踊り、嫌だったの?」 彼に向かい合って静かに尋ねる。他の部屋から小さく喘ぎ声が聞こえて沈黙の時間を煩く邪魔する。 「違う…すごく良かった…」 「じゃあ何で泣いてるの?」 「…お前が…俺の踊ったやつ、ふざけて踊ったやつまで…全部覚えてて…嬉しくて…極まって…感動しちゃった…」 はぁ? 「涙が止まんなくなって、恥ずかしくて帰ったんだよっ!ばか!しかも、曲まであんなのにして!泣かせる気満々じゃないかっ!」 「オレはお前が楽しむと思って…」 オレが脱力してそう言うと、勇吾がオレを抱きしめて首元に顔を埋めた。 「シロ…!お前のダンス…素晴らしかった!」 なんだよ…そんな事だったの… オレは勇吾の背中に手を回してギュッと抱きしめると、彼の胸板におでこをつけて言った。 「泣いても恥ずかしくないのに…何も言わないで居なくなるなよ…怖いじゃんか…もう会えなくなりそうで嫌なんだ…もうしないでよ」 そう言って勇吾の顔を見上げると、涙を流しながらごめんね、と言った。 オレはピンクの回るベッドに腰掛けて勇吾を見上げて聞いた。 「最後まで見てくれた?」 勇吾はまた泣き出して、うんと頷いた。 「そっか…面白かったろ?お前の為に考えたんだよ?全部、全部、勇吾の為に考えたんだよ。良かった。喜んでくれて良かった。」 笑いながらそう話すと、勇吾がオレの脇を掴んで持ち上げて向かい合う様に立たせた。顔を近づけてキスしてくる。息が荒くて舌が熱くてむせ返るキスをくれる。オレの尻を揉んで腰をキツく抱く。そのままベッドに押し倒してオレの首筋を舐め始める。 何も話さないでひたすらオレを愛撫してくる。 「勇吾…ん…あっ、あっ…ん…はぁはぁ…ん、ん」 いつもはペラペラ喋る勇吾がこんなに無口になるなんて…思ってもみなかったよ。 でも、すごく良い… 愛されてる感じがして、すごく良い… オレは勇吾の頭を撫でて抱いて自分に寄せる。 「…勇吾…好きだよ…大好き…愛してるよ…」 オレがそう言うと、オレの腕の中でまた勇吾が泣き始める。 居てもたっても居られなくなって体を起こして彼に聞く。 「怖いの…?」 勇吾の頬に手をあててこちらを向かせると、美しい顔がなんとも情けない顔に歪んでいて、オレを見て涙を流す。 可哀想で背中を抱いてさすってあげる。 「なんで分かるの…?怖いよ…シロ…お前と会えなくなるのが怖い…こんなに好きになるのが怖い…こんな事…こんな気持ち…初めてなんだよ…どうしたらいいか分からない…!助けてよ…シロ!」 オレに縋って抱きついて泣くからオレは勇吾の背中に手をまわして撫でた。 「怖いね…怖いよね…傷つくし…1人になると寂しくなるし…」 黙ってオレに抱かれる勇吾を見下ろして言った。 かわいい赤ちゃんみたいに目を瞑ってオレの声を聞いている。 頭を撫でてあげてまた話し始める。 「勇吾、オレの好きなジャズの曲でね歌ってるんだよ“私はいい感じだったわ~私の空には虹しか無くて良い感じだったのよ~あなたが来るまでは~。何の文句もなかったのよ~人生はアップルパイと同じく甘くて、雨の心配も要らなかったわ~あなたが来るまでは~。でも、今はあなたがいないと寝れないし、1日中落ち着かないの。ただ、座って。愛って1つの大きな失敗じゃないだろうか!って思っちゃうの。 でもあなたに強く抱きしめられると、ドキドキ何かを感じるの。私はいい感じだったのよ、でも今が1番いい感じかも~”みたいな歌詞の歌があってさ…きっと勇吾もそんな感じかもしれないって、今思った。」 オレはそう言って勇吾を見下ろした。 「それって知ってる…あれだろ?」 勇吾が発音よく題名を言ってオレを見上げる。 「それそれ、それ…」 「シロ…かわいい事言うね。ふふ、確かに…俺もそうかもしれないね。お前に会うまでは上手くやってた…今はお前がいないと…こんな風になるくらいなら会わなければ良かったと…思い悩む。でも、やっぱりお前と会うと最高に楽しいんだよ…」 オレに抱きつく手に強く力が入って締め付けられる。 「ね?」 「ふふ、そうだな…」 「だから、今はオレとエッチして楽しくなれば良いと思うよ?」 オレはそう言って勇吾の顔を包んで自分に向けると優しくキスした。 「勇吾…愛してる」 オレが言うと彼はオレの体を強く抱いて押し倒してキスした。 「愛してる…シロ、お前が欲しい…!」 今だけならあげるよ、オレの事お前にあげるよ… いつもと違う、静かで熱くて本気のセックスに体が芯まで震えて心が震える。そんなにオレの事が好きなんだ…依冬も、桜二も…勇吾も、オレの事がそんなに好きなんだな… オレは自分が大嫌いなのに…不思議だな 「ハァハァ…愛してる…愛してるよ…」 うっとりと静かにオレの耳元で囁きながらオレの中をねっとりと攻める勇吾の背中を触る。無駄のない体はエロい室内の照明に照らされて艶かしく動く。視覚を惑わせる間接照明って凄い… 「んぁっあ…勇吾…んっ、あっあっ…ぁああ…勇吾…きもちい…あっああ…」 オレの両手を恋人つなぎしながらベッドに押し付けて舌を唇に入れてキスしながらゆっくりとオレを抱く。 甘くて…ねちっこくて…きもちい… 「あっああ…勇吾…!イッちゃいそう…んん…気持ち良くてイッちゃいそう…!」 快感が伝わるように腰から背中、首の後ろまで順に仰け反って震える。 「…シロ…俺のかわいい人…愛してる。イッていいよ…俺も、もうイキそう…!」 勇吾はそう言うとオレの浮いた腰に腕を通してホールドすると激しく腰を動かした。 ダメだ…気持ち良くて、イッちゃう…! 「あっあっ…!や、やぁん、イッちゃう!勇吾…!ゆうご、きもちい!ぁああっあん!」 オレが腰を震わせてイクと勇吾もオレの中でドクンとモノを暴れさせてイッた。ドロドロとした熱いものがオレの中に溢れて漏れてくる。 「はぁはぁ…シロ…もっと抱きたい…愛してる…離れるなんて…考えられない…!」 オレを見下ろしながらそう言ってまた顔を歪ませるから、オレは勇吾の肩に手を置いて頭の後ろまで滑らせて撫でた。 「もっとしようよ…勇吾のもっとオレに頂戴よ…愛してよ…オレの事愛して?」 そう言って自分に引き寄せて背中を抱いた。 あれからどのくらい勇吾とセックスしてるんだろう…もう2時間は経過してる…お店どうなったかな…オレの事、探してないかな… 「ゆうご…ちょっと待って…あっ…ん…お店に連絡させて…忘れてた…あっああ…!きもちい…」 ずっと緩く動かされてずっと快感が続くこのエッチは何ていうの…? オレのモノはずっとギンギンでトロトロ先から液が垂れ続けてる。 イクまでの快感が訪れない代わりに身悶える快感がずっと続いてきもちい…体を撫でられるだけで鳥肌が立つ甘くてすごくエロい… 「だめ…シロ、このままずっとしてようよ…気持ちいいでしょ?…たまんないよ…ねぇ…」 オレも気持ち良くってたまらないよ…でも… 「桜二が心配するからだめ…ねぇ携帯貸して…」 トロけるのをやめてオレがそう言うと、勇吾は腰つきを変えて強くオレを揺すった。 「じゃあ…イカせて…はぁはぁ!イッてから…電話してよ…あぁ…!シロ締まる…」 「あっあっ…!ゆうご…イッちゃう!すぐイッちゃうの…!あぁあ…きもちい…!あっぁああん!」 オレはおかしくなりそうな快感に耐える様に体を捩ってベッドにしがみついた…! 何これ…やばい…すっごい気持ちいい… 初めての快感とその余韻が引かなくて、腰を震わせてイッた時の体勢で目を瞑って息を整えてると、オレの目の前に勇吾の携帯がポンと置かれた。 まだびくつく体を指で撫でながら勇吾がオレの後ろに寝転がって首筋を舐めてくる。 「…あっ…ん、ゆうご…だめ…なめないで…ん、あっ…あぁっ…だめ…や、やだ…んぁあ…きもちい…はぁはぁ…ゆうご…まだきもちいから触らないで…」 身悶えながら勇吾の舌をかわそうとするけど、勇吾はオレの体を後ろから抱きしめて逃さない。 そのままオレの半立ちするモノを手で優しく扱き始める。 「電話させてよ…勇吾…だめ…!」 肘をついて体を起こすと横で笑う勇吾を睨みつけながらオレは言った。 「かわい…」 そう言ってオレの頬を指で撫でる。 オレは勇吾の携帯に目を落として焦った。 「あ、もう12:30じゃん…」 慌てて電話を掛けると支配人が出た。 「あ…シロです。ごめん、ちょっと用が出来て連絡できなかった。え?まじか…どこに?分かった…ごめんなさい、はい、はい、ごめんね」 電話を切った後うつ伏せていた体を静かに起こして途方に暮れた。 やばい…まずい… 飛び出して帰ってこないオレを心配した支配人は、桜二に電話したらしく…オレの荷物を持って車で探してるそうだ… 「勇吾…逃げた方が良いかも…」 勇吾の顔を見ながら本気で心配してそう言うと、勇吾はケラケラ笑って転げた。 「桜ちゃんが探してんのか…それは、殺されるな…怖い!怖いよ!助けて!シロ!怖いよう!!」 きっと凄い怒るだろう… でも、きっと今すごく心配してるんだろう… そんなの可哀想だ… オレは勇吾の携帯で“桜ちゃん”と書かれた発信履歴から桜二に電話をかけた。 「もしもし?」 すぐ電話を取る桜二の声はめっちゃ怒ってた…声で苛つきが分かるくらいに… 「桜二…?」 「シロ!?今どこにいるの?勇吾と一緒なの?どこにいるの?何してるの?大丈夫なの?どうして荷物を置いて行ったの?半袖短パンで走って行ったって支配人さんが言ってたけど、大丈夫なの?勇吾がいるの?代わって!」 めっちゃ怒ってる… オレは固まった顔のまま隣の勇吾に視線を移した。勇吾は笑いながらオレから携帯を取るとオレの頭をポンポンと叩いて向こうのほうに歩いて行った。 「ん~、分かった分かったよ…はいはい、悪かったって…ん~ごめん、ごめん…怒んなって…ははっ…んっとね、何処かな…シロ、ここ何処らへん?」 夢中で勇吾を追いかけて、目についたラブホに入ったからオレもよく分からない…小さな窓から外を覗く。キラキラ光る街の中に穴のように空いた大きな黒い空間が見える。 「御苑の前」 「ぎょえんの前だって…ん、はい~はいはい。え、何でだよ。やだよ、俺も一緒に帰るよ!」 オレは勇吾の会話の声からなんとなく察して服を着始めた。 電話を切った勇吾が歩いてくる。 勇吾の服をまとめて渡す。 「桜二、迎えにくるんだろ?」 オレが聞くと勇吾は知らない~と言ってオレの渡した服を遠くにぶん投げてベッドに横になった。 「も~!待たせたらもっと怒るよ?やだよ、オレ。桜二が怒るの見たくない!」 勇吾の投げた服を拾って戻ると、彼はベッドを操作してゆっくり回っていた。 「ばかじゃん!勇吾、ばかじゃん!」 オレが怒って言うと笑顔でおいでと手を伸ばしてくるから、オレはその手を掴んで回るベッドに乗った。 「これってさ、回ってなんか意味あるのかな?」 勇吾にTシャツを被せて着せながらオレが言うと、あいつはオレの腰を抱きしめながら、さぁね。と言った。 ズボンを手に取って勇吾に渡す。 「ズボン履いてよ」 「やだ、やだ!」 「なんだよ!ガキみたいだ…」 「お前の真似だよ!」 オレは怒ってズボンを取り上げると、あいつの足に通してやった。 「シロ…」 ズボンを膝まで上げてオレを呼ぶ勇吾の方を見ると、オレの顔に手を伸ばしているから届くように前のめりになってやった。 「桜二が…お前には嘘つけないって言ってたの、本当だな…あいつがあんな風に穏やかになるのも何でか分かったよ…」 オレの頬に手を当てる勇吾に笑いかけながら聞いた。 「へぇ、何で?」 それはね…と間を少し開けて勇吾が言った。 「お前が底無しのばかだからだよ!パンツ履いてないのに何でズボン履かせるんだよ~!本当ばかだなぁ~それとも勇ちゃんのおちんちん、すぐ見れるようにしたいの?」 オレは無言でベッドを降りてベッドの回転を速くした。 「早く着替えないと、遠心力付いてくるよ」 そう言って落ちていたパンツを回る勇吾にぶつけて笑った。

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