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ゆるふわ&あわもこ(4)

暖簾をくぐると、そこは脱衣場でした。 こういう脱衣所とか、プールの更衣室とかってさ、程よく非日常感があって、ちょっと浮き浮きする。 日常から、一気に特別な場所へ踏み込むワンステップみたいな。 うむうむ。早くお風呂入りたくて、うずうずしちゃうよ。 空いてるロッカー探して、ゆーたと二人、お風呂に入る準備を始めます!! シャツ脱いでー、あ、見て見て、このシャツ可愛いでしょ。 胸のとこにね、うずらちゃんがいるんだよー。 卵から孵ったばっかりのうずらちゃんと、大人のうずらちゃん。 あ、ちなみにデフォルメじゃなくて、リアルタッチなのね。 足元に転がってる卵の殻だけハート柄なのがチャームポイントなの。 うふふ。 「とまりと一緒に風呂入るの、久しぶりだな」 あー、そうだねぇ。 「子供の頃以来だねぇ」 「まだ俺小さくて、一人じゃ怖くて風呂入れないから、母さんが夕飯作ってる間にとまり連れてきてうちの風呂に一緒に入ってたよな」 「そうそう『一緒にお風呂入ってください!』ってちっちゃいゆーたが呼びに来るんだよぉ!もうさ、僕さ、夕方になると、今日はゆーた来るかな?来るかな?ってそわそわして待ってたよー」 ゆーたが幼稚園に行ってた頃かなぁ? その頃から目鼻立ちがはっきりしてて、イケメンの片鱗見せてたんだよねぇ。 でもさ、子供だから、ほっぺまんまるで柔らかくてお餅みたいなの。 我慢できなくて僕がほっぺむにむに触ると、ゆーたが嬉しそうに笑ってさぁ……。 実は僕、一回だけ誘惑に負けて、ゆーたのほっぺ、『はむっ』って、『ぺろっ』ってしたことがあるの。 何ていうか、それはもうミルキーだったよぉ。おほほ。 可愛かったな……。 もちろん今のゆーたもかっこよくて大好きだけどね。うぷぷー。 「とまり、早く入ろうぜ」 さっさと服を脱ぎ終わったゆーたが浴場の扉を眺めながら、うずうずしてる。 ふふ。 なんか、昔に返ったみたいでわくわくするねぇ。 よし! 靴下脱いで、下着脱いで、準備できたよ! ヘアケアセットに洗顔フォーム持って、タオルも持って! ロッカーにコイン投入!がちゃりこと鍵かけて、お風呂入ろ―! 「よし!行こ!」 ゆーたはこういうところで恥ずかしがるタイプじゃないから、隠すとかじゃなくて堂々としてる。 「あとでさ、時間あったらサウナ入ろうぜ。サウナ」 「そうだねぇ」 そんな他愛もない会話をしながら、浴場の入り口に向かう。 ふふ。 前を歩いてるゆーたのおしり、相変わらずきゅっとしてて、なんかフルーツみたい。 つるんって。 桃みたいだ、な、ぁ……ぁぁあああ!! 「ゆーたダメ!待って!」 思わず大きい声で止めると、扉に手をかけてたゆーたが立ち止まって振り返った。

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