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ゆるふわ&あわもこ(10)
あぅー……。
ゆーたってこんなに『お色気ふぇろもん』出す人だったっけ……。
どちらかと言うと、『お色気』より『お元気』だと思ってたんだけど。
ゆーた、今日はどうしたの?
僕がゆーた好き好き!っていっぱい言ったから?
盛り上がっちゃった?ふふ。嬉しいな。
ゆーたは声だけでも充分僕を煽ってくれるよ。
「くっ……、ふっ、ぁうっ……も、とまぃ、やめっ、んっ」
乳首さんを『くにっ』ってする度に、ゆーたは背筋を震わせてお風呂の湯気に喘ぎ声を乗せる。
それは割れないシャボン玉みたいに空中をふわふわ漂って、浴室を天井から埋めていくの。
「んっ」
ほら、もうシャボン玉で浴室は天井から順にいっぱいになって、今は僕の耳元まできゅうきゅうになってる。
耳元のシャボン玉が、気持ちいいの欲しい欲しいって囁いてる。
ためしに僕は、ゆーたの耳をかぷってくわえて、舌先尖らせて耳孔をちろりと舐めてみた。
あのね。
僕は耳をぺろぺろはむはむされるのが好きなの。
だってさ、見えるけどめったに他人が触らないそこを舌で愛撫されると、ゆーたと特別なことしてる気分になれるから。
耳は外だけじゃなくて、中も舌で撫でられるのが好き。
音と感触が一番近く感じられて、頭の中まで愛してもらってる気分になるんだもん。
もちろんゆーたの耳を可愛がるのも大好きだよ。
ゆーた、耳触られると熱くて切ないため息つくから。
ぎゅっと僕の腕にしがみついて、僕のこと感じてくれてるって分かるから。
ほら、ゆーた僕に抱きついて、うるうるしながら切ない顔してる。
耳を愛撫する時は、できるだけ唾液が絡まないようにして、さらっと舐めるの。
複雑な形してる外耳を、尖らせた舌でゆっくりじっくりなぞって、耳朶を軽く噛み噛みしてから、耳孔 にちょっとだけご挨拶するの。
そうすると、ゆーた、もの狂おしそうに、焦れったそうにして僕を欲しがってくれる。
耳孔にお邪魔する時は、両手いっぱいの『大好き』って気持ちと、一匙の情欲を持ってくんだよ。
耳への愛撫は触覚だけじゃなくて聴覚も刺激するから、僕の気持ちは増幅されてゆーたに伝わる。
僕の独り善がりじゃないよ?
ゆーたの反応をじっくり見て、どこが好きなのかな、どこが気持ちいいのかなって、研究した結果だもん。
あともちろん、僕がされて気持ちいいとこ、とかも参考にね。
ゆーたが中でイった後、ゆっくりのんびり耳もそうやって刺激してあげると、ゆーたはおかわりを欲しがるの。
欲しがってるゆーたは、ちょっとだけ恥ずかしそうで、でも、おかわり欲しいって雄弁に語る目をしてて、すぐにおかわりをあげたくなるくらいえっちなの。
それはもう、僕がおあずけなんてする気も起きないくらいに。
普段笑顔がまぶしいくらいに爽やかなゆーただけど、この時だけは別人みたいに官能的なの。
いつも、今回こそは焦れ焦れにして、ゆーたに言葉で『欲しい』って言ってもらおうって思うんだけど、実際にできたことは一回もない。たはは。
だって僕、ゆーた大好きなんだもん。
あんな欲しがる目をされちゃったら、何でもあげちゃうよ。
ほら、この目。ゆーたが欲しがってる。
早く応えてあげなきゃ。でしょ?
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