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第69話 そして愛し合う……③

「やっ……、そこ、やだ……先輩……」  乳首と下半身、二か所の敏感な場所へ同時に愛撫を受け、俊は瞬く間に二度目の絶頂を迎えてしまった。  あまりの快感に頭が真っ白になって行く。  俊がイッたあとの余韻にたゆたい、荒い呼吸を繰り返しているうちにも、俊の放った愛液を絡めた桐谷の右手の中指が、双丘の奥の小さな穴へと沈められる。 「あっ……あ……あ……」  体から力が抜けきっていたことに加えて、まだシャンパンの酔いも残っていたせいで、俊はほとんど痛みを感じなかった。  わずかな異物感はあったが、それも彼の指の動きに合わせるように消えていく。  指が二本に増やされても、痛みは感じず、それどころかグチュグチュと卑猥な音を立てて中をかき回されるうちに、より大きな快感が押し寄せてくる。  桐谷が与えてくれる快感に、俊はもうなにも考えられない状態になっていた。  ただ、もっと桐谷先輩と近づきたい、愛されたい……そんな思いだけが心を支配していく。  俊は自分でも気づかないうちに、淫らな声で桐谷を求めていた。 「先輩……桐谷先輩……、お願い……もう……」  俊の痴態に桐谷のほうも我慢ができなくなったのだろう。 「俊……」  彼は俊の脚を大きく広げさせ、片脚を持ち上げると、先ほどまでさんざん指でほぐした場所に、猛りきった雄をあてがった。 「愛してるよ……俊……」  愛の言葉とともにズブリと勢いよく桐谷が俊の中へと入ってきた。 「あっ……! あ……先輩……」  痛みは一瞬だけだった。  桐谷の固く熱い雄で、奥深くをえぐるように突き上げられ、俊の瞳から快楽の涙が零れる。  すさまじい快感に、俊は口を閉じることさえできないで、甘い悲鳴を上げていた。

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