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③
「暴力反対!分ーーかった、よしっネギシさんの気持ちはネットリとウゼェほど伝わった。
今度会ったら付き合うって俺言ったしね、だからこれ、はい」
「‥‥‥喧嘩売っているようにしか聞こえねぇが、なんで俺に財布を渡す?」
「この店の向かいの居酒屋で俺待ってるわー」
「お、おぉ、おい!」
「ネギシさんが来ねぇと一文無しの俺は帰るに帰れねぇし、言っとくけど、他に金持ってねーよ。
だから俺は待つしかないって事。まぁ、このままネギシさんがトンズラしても、流石に財布盗んでおいて俺の前にノコノコ出てこないと思うから、どっちもどっちだよなぁ〜
さぁ俺を取るか金を取るか。よろしく〜」
言いたい事をいった奴はニッコリと笑顔を残して颯爽といなくなる
何なんだ、あいつは
いまだに名前も知らない奴
そんな奴の財布だけ何故か手にしてレジで呆然と突っ立つ事になった
そして…
「お~!ネギシさ~ん、こっちこっち」
若干赤らんでいる顔を俺に見せ奴は笑顔で手を振る
テーブルの上には食い散らした料理の数々と空になったグラスが散乱していた
「本当に待ってたんだな」
バイトが終わったのがあれから30分後
店ではああは言ってたけど
まさか本当に居るとは。
向かいの席に腰を降ろしながら驚き半分、ホッとしたのが半分心に過ぎる
「俺、正直モンだから~あっ、ネギシさんビールでいい?店員さん生一つ~」
「はっ、何が正直モンだよ‥‥
ってかお前、よくこんなに食えるな。皿の数ハンパねぇぞ」
「ん?久々のご馳走だし。食いだめ、食いだめ」
「おい、まさかー」
嫌な予感が頭をよぎった
渡されていたこいつの財布を急いで開くと
せ、千円!?
「お~ま~え~は~!!謀りやがったなッ」
「ん?何の事?」
ニヤニヤと笑う奴の顔を見れば明らかにこれは計画犯だろう
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