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コイツっ!殴りて~ 十中八九このメシ代は俺が払う事になる いや、完全に全額俺持ちか‥‥ くそっ、バイト代が‥ ブルブルと震える右手をなんとか治め、気持ちを落ち着けさせる 「本題に入るぞ。あのレコードだ!譲れ」 「うわ~ズバッと来たね。まさに直球、シンプル、でもって上から目線。そんなに欲し~んだ。でも‥‥無理だね」 「な!」 「まぁまぁ、落ち着けって。俺もちょっとした思い入れがあって、『はいどーぞ』とは、言えねぇんだ。 さぁまた振り出し、どーしよっか~ネギシさん。とりあえず、飲むか!」 (こ、コノヤロ~ッ) 飄々とした話し方に人を逆撫でするニヤついた笑いをし、グイッと旨そうにビールを飲む奴を睨む 「じょーだん、冗談だって!ネギシさん、短気はそ・ん・き!」 「怒らせてるのはテメーだろーが!」 「い~や、ネギシさんのはカルシウム不足だね。怒らすなんてとんでもない。俺は自我共に認めるイイ奴!だから今から家来る?」 は? 話しがぶっ飛び過ぎて着いて行かれねぇ 「家、来なくてい~んだ?ざーんーねーんー。ネギシさん、レコード聴きたいかな~って思ったん‥」 「ッ、い、行く!誰が行かねぇって言った! ほら、行くぞ」 俺は二つ返事で食いついた こんな嬉しい事はない 善は急げだ まだデザート食べてな〜い!とほざく奴を引っ張り上げ、立たせる 「おぉ忘れてた。俺、鴨居。よろしく、ネギさん」 おい、普通忘れねーだろーが… ニヒルな笑みを浮かべるムカつく奴から 鴨居(カモイ)に。 俺はネギシさんからネギさんに呼び名が変わり、それが昇格したのか降格したのか そんな事を思い、歩き始めた時 「ネギさん、ネギさんッ。そうそう、これもよろしくね」 伝票を手渡され さらに会計で1万3000円の金額をレジで見て 「あーーー、DVD借りるの忘れてた!! 頭弱いネギさんから飯たかる事考えてたのが、マズかった~!浮かれ過ぎた~」 やっぱ、ぶち殺すか 再度右手に力を込め、新たな殺意が芽生えた瞬間だった

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