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第3話 - ①

鴨居の家 ■■■■■■■■■■■■ 何だかなぁ つい昨日知り合って、いや違うな 喧嘩ごしで出会って、今日は酒を酌み交わして しまいにはコイツの家に来て のんびり寛いでいるとはな 昨日の敵は今日の友、と言うけどまさに今その状況 「しっかし‥‥汚ぇ~」 「そう?比較的、綺麗な方だけど」 どこがだよと思わずにはいられない 床に雑誌やら服が落ちていて、何故気にならないのか 高級マンションに連れて来られて、ビビったのは外観だけじゃなく室内も。 その広いと思われる室内は、見るからに宝の持ち腐れ状態 うわ~、片付てぇ 整理整頓好きの俺としては こんなのを見ると腕がなる そんな事を考えながらも、手は近くにあった本をすでに拾い、棚に戻していた 「はい、ビール。ネギさんって綺麗好きなんだね」 「お前が汚いんだ」 「うげぇ、俺が不潔っぽい言い方やだな~。なぁネギさんってもしかして年上?」 「何で、もしかして?なんだよ」 「同い年かなぁと思ったけど、発言が親父臭いから」 こめかみがピクピクと痙攣を起こす 「いや~ん、恐いっす。ネギさーん、そんなに怒ったら顔皺だらけになるよ。顔だけが取り柄っぽさそうなのに~」 俺が睨んでも気にすらそぶりもなくケタケタ笑う鴨居は、俺の2歳下の20歳という事や、大学は1年行ったらしいが 『勉強が簡単過ぎて辞めちゃった』 と、言ったあと 『ネギさんは苦労してそうだね〜、見るからに頭悪そうだもん』 ニヤつく顔でそう付け加えた そんな鴨居をギブギブと降参するまでどつき、暴れた為にまた床に散らばったCDや転がっているギターに目に止まる 金持ちなのかわからないが、ギターも1本ではなく見える所だけで3本、しかも電子ピアノがあったりと。 あのレコード屋で会った時にも感じていたが、かなりな音楽通だと思う 「っておい、レコードは?」 「あら〜そこは覚えてたんだね、そろそろ聴く?」 「もちろん!」 待ちに待ってました! その思いが顔にも出てしまう 嬉しさのあまり昨日こいつが俺に対してした事など、頭から消え去り笑顔で答えてた

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