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第6話
俺はそのまま寝たふりを続けていると隣に寄り添う様に寝る気配を感じた。
触れるか触れない様な感触が髪に伝わる。
「夢じゃないんだよね。」
『夢じゃない?どうゆう事だ?』
「慎さんは覚えてないかもしれないけれど僕達は昔に会ってるんだよ。ずっと慎さんを僕は遠くから見て来たんだ。いつも会うと下を向いていてごめんなさい。緊張して恥ずかしくて顔を見て話す事が出来ないんだ。」
『嫌で下を向いていたんじゃないのか?緊張して恥ずかしいから?』
「慎さん。ずっとずっと好きです。寝てる時にしか言えなくてごめんなさい。」
翡翠はそう言いながら俺の髪を優しく撫でる。
どんな顔をして翡翠は俺の髪を撫でているんだ?
アイツに見せた笑顔で俺の髪を撫でているのだろうか?
それとも俺にだけ向ける眼差しで誰にも見せた事の無い顔をしているのだろうか?
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