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第7話

ゆっくりと瞼を開ける。 目の前に俺の頭を撫でながら愛おしそうな顔を見せる翡翠がいた。 なんて顔をして俺を見てるんだ翡翠。 「翡翠。」 名前を呼ぶけれど翡翠は目を見開いたまま動かなくなった。 俺は翡翠の腕を掴み引っ張ると翡翠は倒れこむ様に俺の腕の中に収まった。 政略結婚だろうが俺はアイツに嫉妬をしていた時点で翡翠に惚れていたんだ。 誰にも翡翠を触れさせたく無い! ギュッと翡翠を抱きしめると温もりと甘い匂いがしてくる。 俺は翡翠が好きだ! 「翡翠、好きだ。」 翡翠の耳元で甘い声で囁く様に言うと翡翠は身体をピクッと動かして俺の肩に顔を埋めて来た。 会った時は不快に思っていたが今は違う翡翠の一つ一つの仕草が可愛くて堪らない。 俺が翡翠の頭に唇を当てて髪を撫でると翡翠は俺のシャツをギュッと握りしめてくる。 胸がドクンと脈を打ち痛いくらいに締め付けられた。 この感情はなんだ? 今迄に付き合っていた相手には芽生えなかった胸をギュッと締め付けられて息も出来ないほどになりそうな感じはなんだろう? 頭の中は翡翠でいっぱいになる。 触れていたくてずっと俺の腕の中にいて欲しい。

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