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第10話

こんな人うちの学校に居たっけ? 銀髪だし顔もかなり男前だし背もかなり高いし……ってかモデルみたい 男の俺でも見惚れてしまうぐらい綺麗な人だった 「どうしたの?」 『あ、いえ……ってかここで何してたんですか?』 図書室に初めての来客。まさか利用する人が居たなんて 「ちょっと立ち読みのつもりが没頭しちゃって。びっくりさせちゃってごめんね」 本の表紙を見てみると経済がなんちゃらって書いていた。滅茶苦茶難しそうな本だ 『いえっ……座って読めば良かったのに。あ、ここ座りますか?』 「そうだね。じゃあ使わせてもらうよ」 そう言って彼は近くにあった座席に座った 邪魔にならないように俺は彼から離れ貸出カウンターに戻った はぁーマジびびっちゃった。居るなら居るでそう言えよ!腰抜かすとかマジでカッコ悪いしっ 真剣に読書する銀髪を見てまた見惚れてしまった 先輩……かな?こんな人同学年で居たら絶対気付かない訳がないし。2年かな?それとも3年かな? 凄い難しそうな本読んでるけどあれの何が面白いんだろうか。字ばっかりの本なんかこの世からなくなればいいのに ボーッと眺めていると目が合った 「ん?何?」 『いえっ……ここに人が来るの初めてだったんで』 「そうなんだ」 『…………。』 続かない会話 「ねぇ」 また話しかけられた 「今日はゲームしないの?」 『ん!?』 ゲーム?今日は!? 「いつもそこでゲームしてるよね?」 なんと、彼は俺が気付いてないだけで毎週図書室に来ていたらしい それに全く気付かない程ゲームに没頭してた俺って一体…… たまたま気付いた今日は奇跡 .

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