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第20話

うっかりしてた。待ち合わせ場所を校外にすれば良かった…… 朔夜先輩と並んで歩く……激しい身長差、相手は校内有名人。そんな隣を歩くホビット族 門を出るまでに遭遇した生徒達に滅茶苦茶ジロジロ見られてしまった。中には三度見ぐらいする人もいた 「ふふっ」 すると突然急に先輩が笑った 『……どうかした?』 「こうして学校帰り誰かと遊びに行くの初めてだから嬉しくてね。皆んな何故か俺を避けるんだよね……ま、俺が無視してるせいでもあるんだけど。教室でも尾澤しか話す人いないし、今日はありがとう憂君」 『いやっ俺こそ……』 貴方のような方がこんな俺の相手をしてくれてありがとうございますって密かに心の中で言った 朔夜先輩が綺麗過ぎて皆んなきっと恐縮しちゃってるんだなってすぐに思った そんな中男同士なのに先輩に告ったって奴らは怖いもの知らずと言うか何て言うか……ってか先輩のような人が男になんか興味ある訳ないだろ 『朔夜先輩がその気になれば全校生徒と友達になれると思う』 「そう?……でも友達は多くない方がいいかな」 『何で?』 「付き合いは広く浅くより狭く深く……かな」 そう言って先輩はまた笑った 「ここでもいい?」 目的地到着。先輩に案内してもらった場所は学校から離れた場所にある漫画喫茶 先輩がこんな場所知ってるなんて超意外 「こっちに住み出してからたまに来るんだよね。休日暇な時とか」 『そうなんだ。俺、入るの人生初めてだ……』 今まで興味はあったが1人で入る勇気は俺にはなかったんだ 店内に入るともの凄い種類の漫画本がズラっと一面に広がっていた 俺からしたらここは聖地じゃないか。あっあれはまさかまだ読んでない新刊!また今度頑張って来よう…… キョロキョロしながら先輩の後ろをついて行くと、奥にある個室に辿り着いた スゲー、部屋の中にもパソコンがあるのか 「さてと……」 鞄からゲーム機を出して俺に見せて来た 「ここまで進んだんだけどこの先どうしてもわからなくてね。村人を増やすって何なの?何処に行けば居るの?」 『ちょっと貸して……あっ』 き、距離が近い 肩が当たりそうになって変にドキドキしてしまった。相手は男なのに何だよドキドキって! 誤魔化すように自分もゲーム機を出し、実際にやって見せた 「成る程……さすが憂君。やり込んでるね」 『あはは……』 .

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