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第30話

先輩と約束した昼休み 少し早めに中庭に到着した俺はベンチに座って朔夜先輩を待っていた 昼飯は……売店で買おうと思っていたけどまた運動部の奴らが占拠してたから諦めた なんか最近昼休みに朔夜先輩と中庭ってのが日課になってるよな そのせいなのか、昼休みなのにベンチは誰も座らずガラ空きだった ほらっあの1年……何であんな奴が…… 遠くの方で声が聞こえた 多分俺の事かな?この辺り俺しか1年いないし あんな奴ってどんな奴だよ 上級生ばかりで気まずいし早く来過ぎなのも考え物だな。朔夜先輩早く来ないかな…… 足をプラプラさせて待っていると、やっと先輩が来てくれた 相変わらずお美しい…… 「もう来てたんだね」 『うん。早めに来ちゃって』 「お昼はちゃんと食べた?」 『えーっと食べてないかな。売店混んでたからまぁいいやって』 「ちゃんと食べないとダメでしょ!」 怒られてしまった 「ちゃんと食べなよ?……うん、でもホント元気そうで良かった」 『あはは、先輩が置いててくれた薬がよく効いてくれたみたい。お粥も超美味しかったし完食だったよ』 「それは良かった」 『……!』 俺の頭を撫でた後先輩が隣に座って来た それと同時にお尻を浮かせてほんのちょっとだけ距離を取ってしまった 昨日先輩が変な事言うから……! ってか何意識してんだよ!俺きもっ!! 「今日のご予定は?」 『えっと、今日はバイトかな』 「なんだ残念。またデートしようと思ってたのに」 『デートって……』 また変な事を言う!こんな会話誰かに聞かれたらまた色々言われてしまうじゃんか 『先輩って冗談好きなの?俺相手にそんな事ばっか言って。男の俺に言ったって仕方ないでしょ』 「俺はいつでも本気だよ」 『またまた……』 帰国子女ってのはよくわからんな どこの国にいたのか知らないけどジョーク好きな国にいたんだろなきっと 「何時に終わるの?」 『22時までだけど』 「そうなんだ。頑張るね」 きっと今日も忙しいんだろな。今月は結構稼げただろうし次のシフトは少し減らしてもらおうかな……あ、もうすぐテスト期間だからそれを口実にすればいいか そんな事を考えていると、俺たちの姿を見つけた尾澤会長が近くにやって来た .

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