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第31話

「最近昼休みになると何処かへ行ってると思っていたら……朔夜、今日提出のプリントがまだ出ていませんが」 「えー?適当に書いて代わりに出しててよ」 「そう言う訳にはいきません」 「真面目だなぁ」 「これでも生徒会長ですから。……こんにちは憂君」 『こんにちは』 周辺の生徒達の視線が一気に集まるのを感じた ヤバイ……この2人に挟まれると俺の存在が蟻以下になる 尾澤会長も有名人オーラが半端ないからな ってか生徒会長ってだけで知名度が凄い 『あ、じゃあ俺そろそろ教室に戻るんで……』 そう言って立ち上がろうとした時腕を掴まれた 「まだ時間あるでしょ?もう少し居なよ」 か、勘弁して下さい…… 「本当に朔夜は憂君の事が大好きですね」 「そうだよ。可愛い子でしょ?」 「そうですね」 『可愛いっていやいやいや……』 2人共言ってる事がおかしいって 何を思ってるか知りませんが俺はご覧の通り男なんで 「手出したらただじゃおかないよ?」 「それは怖いですね」 「ふふっ」 にこにこしてる2人の会話について行けねぇ…… この2人本当に仲がいいのか? 「では私はまだ提出出来てない他のクラスの方々にも伝えに行かないといけませんのでこれで」 そう言って尾澤会長は何処かに行ってしまった 『……さてと、俺も行こうかな』 「まだ時間あるしついて行こうかな〜」 俺は大人しくベンチに座ってる事にした 「そうそうあのゲームの話なんだけどさ、なんか弓矢?を作らないと次に行けないみたいで……」 『あ、それなら……』 それからゲームの話を振られた単純な俺はさっきの事など忘れて1人ペラペラと語っていた そんな俺をただ先輩はじーっと見つめていたんだ .

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