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第32話

学校が終わって次はバイトの時間がやって来た パートの女の人と話してて病み上がりだと言う話をしたら軽い系の品出しに変えてもらえてオマケにジュースを奢ってもらえた。ラッキーラッキー どうやら忙しさも徐々に落ち着き始めているみたいだ 品薄だった商品も入荷未定だったのが週1ぐらいで入って来てるみたいだし。良かった良かった 「すいません、ちょっと探してるんですけど……」 背後から声をかけられた たまにあるんだよな〜置いてある場所がわからないから案内して欲しいってお客さん 『はい、何でしょ……』 「憂って子捜してるんだけどどこに置いてますか?」 『……彼は非売品なので』 「そんな釣れない事言わないでよ」 背後にいたのは朔夜先輩だった まさかこんな所にも来るなんて…… 『ごめん、今仕事中だから』 「知ってる。別に邪魔しに来たんじゃないし……ほら」 先輩の手にはスーパーのカゴ、商品もちゃんと色々入ってた。つまり至って普通のお客さん 『そっか。じゃあ俺はこれで』 「もうすぐバイト終わりだよね?店の前で待ってるよ」 『や、買い物してるんでしょ?食材傷んじゃうかも知れないし帰った方が』 「晩御飯一緒にどう?俺の手料理でよければ」 『手料理……でももう結構遅い時間だし』 その時、俺のお腹が盛大に鳴った 今日昼飯食べてなかったから……やばっ恥ずかしい 店の中だし、聞こえてないよな?? 「うんうん、いい返事が聞けたよ。じゃあ待ってるね」 そう言って先輩はそのままレジへ行ってしまった や、何も返事してないのに…… そして勤務終了時間になり急いで帰宅準備をして店を出た 待ってるって言ってたけど一体何処に…… 携帯を出そうと鞄を漁るが下の方に行っててなかなか出てこない。んーどこだ 「お疲れ様」 『あ、お疲れ様』 スーパーの袋を片手に先輩は本当に俺を待っていた これだけスーパーの袋が似合わない人がこの世にいたなんて。先輩は有名ブランドの紙袋の方が似合う そんな訳のわからない事がふと脳内を巡った 「今から憂んち行ってもいい?」 『別にいいけど時間大丈夫なの?明日も学校あるし』 「明日?そんな明日の事なんか考えてちゃ人生損するよ?今を楽しもうよ」 すげーポジティブ発言…… 『あ、でも今部屋めっちゃ散らかってるけどいい?』 「この間も散らかってたから大丈夫だよ」 なんてはっきり言う人なんだ 半端強引に先輩は2度目の俺んち訪問 でも、内心先輩の手作り料理を楽しみにしている俺がそこにいた .

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