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第37話
『つ、疲れた……』
やっと全てのボールを集める事が出来た
何で俺がこんな事をしなくてはいけないんだ
でもちゃんと片付けする俺って超賢いよな。誰かに褒めてもらいたいもんだ
こうして見てみると体育館って結構広いな。きっと2階にもボールが転がってそうだけど面倒くさいからもういいや
くそっせっかくの休み時間が台無しになってしまったじゃないか
そんな事を思いながらボールカゴを体育館倉庫へ運ぶ……うーん、結構重い
倉庫の奥までボールカゴを押してと……
『ふぅ、こんぐらいでいいだろ』
ガチャンッ
ん?
音がしたからパッと後ろに振り返ってみると倉庫の扉が閉まっていた
『んん??』
扉に近付き扉を開けようとしたけど……開かない
『んんんん???』
何か引っ掛かってんのかな?
『んぎぎぎ!!』
力一杯扉を開けようとしたけどビクともしなかった
『……』
え、開かないんだけど。なんで?
自分が体育館倉庫に閉じ込められたと漸く気が付いた
どうしよう。窓はないし携帯は教室だし……
ま、どっかのクラスが体育館使うだろ。その時まで大人しく待ってやるか
そう思い人が来るのを待つ事にした
『こ、来ねぇ……』
聞こえるのはチャイムの音のみ
確か今日の授業ってこれで終わりだったはず……え、どうしよう
図書委員の事だったり朔夜先輩との約束だったり色んな事で頭の中がごちゃごちゃになってしまった
『おーーい!!』
取り敢えず扉を思いっきり叩きながら叫んでみるが体育館の中の倉庫だから外まで聞こえてるはずはなくて……
『んーー!!うぎぎぎぎ……』
再び扉をこじ開けようと頑張ってみたけどびくともしない
どうしよう……マジかー!
閉じ込められるとかあり得ない。こんなの漫画ベタハプニングじゃんか!どうして開かない
鍵……外からしか鍵が掛けられない扉だし
もしかして、誰かが鍵を掛けたのかも知れないってかそれしかない
おいおい一体誰だよ。普通誰もいないか確認してから閉めるだろーよ
幸い電気は点くから良かったものの……や、全然よくねぇ
『誰かーー!!開けてくれーー!!』
ひたすら扉を叩きながら叫んだけど、倉庫の中で響くだけだった
そうだ!運動部の奴らが体育館を使うはずだ!
そう思いもう少し待ってみる事にした
だけど、いくら待っても人が体育館に入って来る気配はなかったんだ
よくよく考えてみるとテスト前だから運動部は部活休みじゃんか
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