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第52話
予定通り次の日はゲーム三昧な1日だった
洗濯物だけ済ませたあとはゲームゲームゲーム
疲れたらあっちの森をしてそれも疲れたら新しいゲームをしての繰り返しをしていたら、1日があっという間に終わったんだ
休みの日だけ時間が過ぎるのが半端なく早い
休日だけ24時間じゃなくて76時間ぐらいあればいいのに
『はぁ、学校だりぃ……』
ゲームのし過ぎで目の疲れがヤバい
授業中机に伏せてちょっと寝よっかなと思ってたのに、学校に着くなり担任に連行された
そして閉じ込められた時の事をまた色々聞かれたんだ
あれから業者に確認してもらった結果、倉庫の扉はどこにも異常はなく俺は故意的に閉じ込められたんだとそこでわかった
1時間目の授業を潰し、朝っぱらから全校生徒が体育館に集められた
集められた理由はなんと俺の閉じ込められ事故の話をする為らしい
チラッと倉庫の方を見てみると、扉は新しい物に変わっていた
校長の話の内容は生徒が体育館倉庫内に閉じ込められた事、再発防止の為倉庫は外からも中からも鍵が出来る物に変わった事、悪戯目的で使用する事は厳禁と言った簡単で小学生でもわかる内容だった。アホ校だから……
自分に起こった出来事なのになんだか不思議な感覚だった。変な感じ……
長々とした話も終わり、生徒達が各教室に戻ろうとしている時何となくキョロキョロと周りを見てみると目線の先に綺麗な銀髪を見つけた
『あっ……』
朔夜先輩発見!
遠目からでも先輩は凄く目立ってて背も高いしどの角度から見ても魅力的だった
確かにあれは皆んなが知っているわけだ……
今までこうして何度か全校生徒が集まる事があったのに、どうして俺は今まで先輩の存在に気がつかなかったんだろう
それだけ周りが見えていないって事かな?……ははは
今になっては颯太が騒いでいた理由がわかる
俺みたいなショボい奴が先輩と仲良くなってるなんて誰でもびっくりするよなー
だけど俺は知名度とかどうでもいい
先輩は数少ない俺の大事な友達だから
それから昼休みになり借りていたジャージを持って職員室に行った
『ありがとうございました』
「いやいや、体の調子はどうだ?あーだいぶ目立つな」
袖を捲られ痣を見られた
『治るまで長袖ですね。体洗う時がツラいっす』
「だろうなぁ、まあ余り無理しないようにな。何かあったらいつでも相談に乗るから」
『はい。ありがとうございます』
どうやら俺は虐められてると思われてるみたいだ
別にいいけど
人から恨みを買った覚えはないが、俺を閉じ込めた奴は一体誰なんだろう……
職員室を出て自分の教室に戻ろうとした時、尾澤会長とまたばったり遭遇した
「憂くんとは廊下でよく会いますね」
『そうですね、俺も思いました』
「大丈夫ですか?」
『えっ?』
「朔夜から聞きました。あの時私も朔夜と一緒に憂君を捜していましたので……」
『本当ですか?すいません、ありがとうございます!ははっまさかあんな所に閉じ込められるなんて思いもしなかったです。まさに危機一髪って感じですよ』
そうか、尾澤会長は閉じ込められてた生徒は俺だと知ってるんだな。なんか恥ずかしいな
「無事で本当に良かった」
『はい!…………ん?』
尾澤会長に頬を撫でられた
『あの……会長?』
「いえ、何でもありません。では」
にっこりと俺に微笑みかけ、尾澤会長は職員室の中へ入って行った
な、なんだ?
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