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第66話

『お邪魔します』 「どーぞ。あ、適当に座ってなよ」 2度目の朔夜先輩宅訪問 なんか前来た時よりも緊張するのは何故だ 広過ぎて荷物さえ置く場所にも躊躇してしまう 先輩の部屋は相変わらず超綺麗で髪の毛1本すら落ちてないんじゃないかって思っちゃう 「何してんの?早く座りなよ」 『えー本当に今日泊まらせて頂いても宜しいのでしょうか?』 「何かしこまっちゃって。俺が誘ったんだからいいに決まってるでしょ」 『や、俺が泊まる事によって部屋の中が汚れないか心配で』 「心配無用、お掃除ロボットにお任せだよ」 そう言われて見てみると、テレビの中で見た事あるお掃除ロボットが部屋の端で俺を見ているかのように待機していた むむう、流石先輩だ 「んーちょっと早いけど早速お家焼肉しちゃう?」 『あっそうそう、ごめん俺今手持ち少なくて……また今度残りの分渡してもいい?』 「何の話?」 『えーちょっと待って……』 ポケットから財布を出そうとしたら先輩に阻止された 「また何を言い出すかと思えば。いいって、今日憂はお客様!いい?」 『それじゃいつもお客様じゃんか』 「でも今日は俺んちだもんね。お客様をもてなすのは俺の仕事!」 こりゃ何を言ってもまた聞いてくれなさそう…… 『わかった。……ありがとう』 「ん、じゃあ準備しなくちゃね」 『うん!』 お家焼肉…… 美味すぎのあまり昇天 「……ご飯食べながら泣く子初めてみた」 『だって、何これこの世にこんな美味い肉が存在してるなんて信じられなくて』 焼肉自体いつぶりかわからないぐらい久々過ぎて感激してるのに! 一体何をどうやったらあの牛がこんな素晴らしいお肉様を作り出してるんだ 「ほら拭きなよ」 『ありがとう』 先輩にティッシュを渡され涙を拭いた 「でもいい肉って3枚ぐらいで充分だよね。それ以上だと胃もたれしちゃう」 『そうかなー?俺はいくらでもいける!肉食だから!』 「喜んでもらえて良かった」 お家焼肉をじっくりと堪能させてもらってしまった あんな素敵な物自分だけじゃ死んでも食える事はなかっただろう……先輩マジありがとう 『苦しい……』 だけど調子に乗って食い過ぎた 「大丈夫?」 『うん』 「一応胃薬置いておくよ。気持ち悪くなりそうなら飲んでね」 『ありがとう』 相変わらず先輩は超気がきく そして相変わらず優し過ぎな 「俺も初お家焼肉だったよ、ゆっくり食事出来るからたまにはいいね。少し休憩してからお風呂入る?」 『風呂……』 先輩んちの風呂……きっとそこも俺のアパートと比べ物にならないぐらい凄そう 『先輩先に入って来なよ』 「ん?俺は後で入るから大丈夫。お先にどうぞ」 『じゃあもう少ししたら』 「うん。お風呂が終わったら何か映画でも見ようか」 『映画?何か録画してるとか?』 「ううん、リモコン1つでどの新作も見る事が出来るよ。店に借りに行かなくてもいいから楽だよね」 『へ、へぇ〜……』 先輩んち何でもありすぎる .

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