72 / 184

第72話

いやー面白過ぎた。DVDが出たら絶対買おう 映画が終わったらもう昼飯の時間になっていた 時間が経つの早いな 流石に昼飯もご馳走になるのは申し訳ないからそろそろ帰…… 「昨日のお家焼肉のお肉まだ残ってるんだけどお昼は焼肉丼にでもする?」 『する!!』 胃薬で復活してるからどんと来い! じゃなくてあああ俺のバカちんッ! 結局昼飯もゴチになっちゃったじゃないか! だけど焼肉超嬉しい 『はぁ、昨日から俺ずっと幸せ過ぎる。もう普通のお肉食えない』 「あれだけ食べてくれるならこっちもやり甲斐があるよ。だけど食べ過ぎには気を付けようね」 『うん』 確かに気を付けないと胃もたれするし何より太る どっかで発散しとかないとなー 「口元の痣はまだ時間が掛かりそうだけど体はだいぶ良くなったんじゃない?」 『そう言われてみれば……うん、押しても痛くないや』 「良かった良かった」 先輩はいつも痣の事を聞いてくれる やー気に掛けてもらえてるって本当にありがたいよ 「夜は何しようかなー?ってさっき食べたばかりだから何も思い浮かばないよね。後で買い出し行く?」 『あ、今日夕方からバイトなんだ』 「何それ聞いてない」 『あれ言ってなかったっけ?俺今日バイト……』 先輩の口が尖ってる 「バイト……そっか、うん。仕方ないよね……」 『うん、ごめん』 「ううん、大丈夫。気にしないで」 あからさまにガッカリされては物凄く申し訳ない気持ちになるじゃないか 『でも本当先輩んちで超贅沢な思いばっかさせてもらっちゃって!めっちゃ楽しかったなー、今度また泊まりに来てもいい?』 「……また来てくれる?」 『うん!来たい!』 俺がそう返事をすると超上機嫌になった 先輩はたまに喜怒哀楽が激しい 『今日ここから直接バイト行ってもいい?それまで居させてもらってもいいかな?』 「ふふ、仕方ない子だなぁ」 『ありがとう』 バイトの時間になるまで居させてもらう事になった この贅沢な暮らしももう少しで終わるのかー…… 自分んちに帰れば現実に戻されるんだろうな 『取り敢えず寝癖だけどうにかしとこうかな。洗面所借りていい?』 「いいよ。何か必要な物ある?」 『大丈夫』 許可をもらいまだボサボサな髪を整えに洗面所へ向かった わー洗面所もピッカピカ! 両手を水で濡らし、後は手ぐしでぱぱーっと…… よし出来た! 多少跳ねてる部分があるがどうにもならないので無視!   そして一応口元の痣チェック うーん先輩の言う通り完璧に無くなるまではまだ時間が掛かりそう ついでに体の痣を見る為に着ていたTシャツを脱いだ ……うん、肩の痣も大分消えてきたかも 腕も前より良くなった!だけど痣の治りかけって黄色いから腐ってるみたいでキモい 自分の上半身を見ていると、変な痣を見つけた こんなのあったっけ? 『先輩!』 俺はお茶休憩していた先輩に声を掛けた 「ん?どうし……何で脱いでるの?」 『いやー体の痣見てたんだけど……ほらここ見て。 この首筋にあるのと鎖骨の下にあるちっこい痣だけ妙にまだ濃いんだ。皮が薄いから消えにくいのかなぁ?』 「ゴフッ!!」 先輩が急にむせた 『だ、大丈夫?』 「う、うん。大丈夫、大丈夫だよ……そうだね、皮が薄い場所は消えにくいんじゃない?よく知らないけど」 『やっぱそうなのかなぁ……ま、いっか』 Tシャツを着直し、時間になるまで先輩とまったりまったり だけどさっきから先輩がそわそわしてるように見えるのは何故だ? .

ともだちにシェアしよう!