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第96話
流石に土日は担任の訪問もないから週末は先輩んちで宿泊だった。
いつも通り映画を見たり一緒にゲームしたりとインドアな生活を過ごしたけど、日曜は夕方からバイトだから早めに帰宅
平日になると学校行って先輩んち行ってと先週と全く同じような日々を過ごした
そして先輩の謹慎期間も遂に終わりを迎える時が来た
やっと来週から先輩も学校生活に復帰出来るんだ……
今日、本当だったら図書室当番の日だけど先輩のおかげでなくなったから、授業が終わって直ぐに家に帰って宿泊準備をしてから先輩んちまで走って行った
早く会いたい
「……やっと課題が終わったよ。本当何この量」
『凄い。期間内で終わらせるなんて流石先輩だね』
山積みになったノートや教科書、おまけにプリント集が数十冊。2週間でやるような量じゃない
「見てこれ。こんな細かいとこまで書き写せって言ってたんだよ?本当バカだよね」
『でも先輩真面目に全部書いてんじゃん!スゲー……俺だったらどうせ全部見ないだろうと思って数ページずつ飛ばすか、1行ずつ飛ばして書くとかどうにかこうにかして写す字を減らそうとしちゃうけどなぁ』
「……その手があったんだね。流石、楽をする事に関しての発想は凄いね」
『あはは』
先輩んちのリビングでいつも通りソファーに座って雑談。この頃毎日の様に居るから俺が座る定位置も定まって来た
「憂も……綺麗になったね」
『え?』
「ほら、ここの痣も消えてる」
先輩に言われて腕を見てみると、あの痛々しかった噛み跡が綺麗さっぱりと消えていたんだ
『本当だ。気付かなかった』
「ついでに背中も見てあげようか?」
『うん』
服を上にめくり上げて背中を向けた
「……まだうっすらと残ってるけどこっちも凄く綺麗になったね。血は出てたけど表面上の怪我だけだったみたいだから。傷が残らなくて良かった」
『本当?』
「うん」
『俺の怪我も長かったなー』
「そうだね」
『あっそうだ!俺の怪我完治記念と先輩の謹慎期間終了祝いしよう!』
服を整えながら先輩の方を向いた
「祝い?」
『うん!だから先輩ちょっと待ってて!今から飲み物とか色々買ってくる!』
そう言って立ち上がろうとした時、先輩に腕を引かれた
「そんなに慌てなくても大丈夫だよ。必要な物なら冷蔵庫にあるから」
『もしかして今日買い物行ったの?』
「行ったよ。スーパーだけじゃなくて他にも色々」
『だ、ダメじゃん!ウロウロして見つかったら大変じゃんか!』
「大丈夫だよ。憂はビクビクし過ぎ」
何故か膝の上に乗せられ、俺が先輩に跨がるような体勢にされた
や、これ普通に恥ずかしいし
「憂の怪我が治るまで我慢してたんだから」
『えっと……我慢とは?』
「わかってるくせに」
『外出の事かな?』
「またまた……」
あれからちょくちょく颯太に教えてもらったサイトで他の動画を見たりネットで色々調べたけど……
まさかこのタイミングで
「触ってもいい?」
『だ、ダメ。待っ……っ!』
いきなり服の中に先輩の手がスルッと入ってきた
『待って!ちょっ……ストップ!!』
「どうして?」
『俺、まだ心の準備が出来てない!』
「大丈夫、触るだけだから」
『だからっ……んんっ』
服の中から腰に手を回し抱き寄せ、もう片方の手で俺の頭を引き寄せまた舌を絡める熱いキス
『……っ』
先輩とキスするといつも頭がぼんやりしてくる
き、気持ちいい……
いつの間にか先輩の手が下に向かっ……
…………!
『ダメっ!っ……先輩っ!』
「大丈夫だから」
『大丈夫じゃ……あっ』
「気持ち良くしてあげるだけ」
『待っ……んっ……っ』
「我慢しないで」
『待ってってば!…………あっ』
「可愛い」
耳元で囁く先輩の声にゾクゾクしてしまった
『やっぱ慣れてるじゃんか!!!先輩のあほ!!』
「んー?憂も触る?」」
『無理!!!』
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