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第165話

人気の無い場所……ついてこいと言われてついて行ってるが校舎から出てしまった 向かってる方向からすると体育館裏かも知れない 勝哉さんと鉢合わせしなければいいのですが…… 「この辺でいいだろ」 やはり体育館裏だった このような人達はどうしてこうもこういう場所に来たがるのか 相手はポケットから煙草を取り出し、目の前で吸い始めた 何故この場所なのか納得…… 「退学ですよ」 「他にも吸ってる奴結構いるしそんな固い事言わないでよ」 「煙草を吸いに来ただけなら私はもう帰ります」 「待ってよ」 「それともう一度言いますが私は貴方達とお付き合い出来ません」 「貴方達?」 「ええ、貴方達です。つまらないゲームをしているのはわかってます」 「何だよバレてたのかよ!ウケる……でもあの時キスさせてくれたって事は会長さんもちょっとは本気にしたんだろ?」 「いいえ。疲れてたのでどーでも良かったんですよ」 「言うねぇ」 相手は煙草を足で揉み消し笑った そして手を伸ばし私の頬に触れようとした 「触らないで下さい」 「あれ?今日は疲れてないの?」 「大切な人が出来ました」 「マジで?誰?この学校の奴?……なんかショックだなー、一応真面目に口説いたつもりだったのに」 「何か賭け事でも?」 「まぁね。勝ちたかったけど残念」 そう言って肩に手を置かれた 「やめて下さい」 「ごちゃごちゃうるせーな!向こう行ってやれ……って何でお前がここにいるんだ」 「勝哉さん……」 私の姿を見た瞬間驚いた様な顔を見せた 「てめぇ誰だ」 「んだよそっち側に先客がいたのか。吸い終わったんならもう行けよ」 「あ?っつーかそいつから手ぇ退けろよ」 「ああ?」 「話は終わりです。さぁ貴方はもう帰りなさい」 彼の手をそっと離した 「……」 交互に私達を見る勝哉さん 「まさかお前に手ぇ出してた奴っつーのはこいつか?」 「落ち着いて下さい。大丈夫ですから」 「そう言えば勝哉って……お前まさか1年に入って来たって噂の……っ!」 勝哉さんはいきなり相手の胸倉を掴み上げ壁に突きつけた 「こいつに手ぇ出したら二度と外うろつけねぇ体にしてやっからな」 「マジかよ、会長さんの相手ってこいつ……っ」 「勝哉さん!」 「チッ」 舌打ちをしパッと手を離した 「こいつが不利になるような事言いふらしやがったら真っ先にてめぇの所に乗り込むからな。もう一人の奴にも言っとけ!」 「くそっ!マジありえねーっ」 慌てた様子で体育館裏から離れて行った 流石勝哉さん、喧嘩ばかりしてるからもう3年の間でも名前が知れ渡っているのか 「おー行け行け!もう二度とここに来んじゃねー!ついでに二度と顔も見せんな!」 そう叫んだ後、くるりと私の方を向いた 「てめぇーも何ノコノコ連れて来られてんだよ!」 「私はただ話をしていただけですが」 「へぇ、肩に手ぇなんか置かれてか?」 「……すいません」 「別に怒ってねーよ!」 「そうですか?」 「チッ」 舌打ちをした後煙草に火をつけしゃがみ込んだ 「他は何もされてねーだろうな?」 「ええ、ちゃんとお断りもしました」 「はぁ……マジ危なっかしいな」 「私ですか?」 「隙だらけなんだよお前は!いいか!?これからは野郎と2人で話す事があるんだったら俺を連れて行け!っつーか2人きりになるんじゃねぇ!」 「……もしかして嫉妬してくれているんですか?」 「あ!?」 強面の顔の頬が若干染まった 「ふふ、嬉しいです」 「おめでてぇ奴だな」 「勝哉さん、本当に2人きりになれる所に行きませんか?」 「はぁ?」 「生徒会室に忘れ物をしました」 「悪い生徒会長さんだな」 「反抗期なのかも知れませんね」 そう言い、勝哉さんの手を引いて笑った .

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