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第171話

  遂にやって来たテスト本番 たかが1年の期末テストなんだけど俺のやる気は最高潮 絶対いい点取って颯太をびっくりさせて朔夜に俺の言う事を1つ聞いてもらうんだ いつもより早めに登校して朝から学校でテスト勉強 「おっす!今日は早いじゃねーか!」 颯太が朝からハイテンションで声を掛けて来た 『お、おお!』 「ん?お前マジか!マジでテスト頑張んの?」 『当たり前だろ!?俺だってやる時はやるんだよ』 「ふーん、まぁ朔夜先輩が家庭教師してくれてたんだろ?じゃあ余裕だな。ってか聞いてくれよ!」 『何?』 ノートを置き颯太の方を向いた 「昨日勝哉さんと釣り行ったんだけどさぁ、鬼爆イケメンと出会ったんだよ」 『そう言えば行くって言ってたな。鬼爆イケメンって??』 颯太はその時の状況を興奮しながら詳しく説明してくれた でも、段々表情が曇って来て…… 『で、その浩介君って人の連絡先聞き忘れたと?』 「そうなんだよ。俺とした事が……はぁ」 颯太がガチ凹みしている こりゃ相当ないい男だったんだな 『でもよく釣りに来るって言ってたんだろ?また会えるんじゃねぇ?』 「会えたらいいけどな」 『学校もどこか聞いたんだろ?行ってみれば?』 「無理無理無理!!俺場違い過ぎるって!それにいきなり押しかけたら超迷惑じゃん!昨日初めて会ったばっかなのにっ」 『そうかなー、颯太なら平気でやれそうだけど』 「俺、こう見えてシャイボーイなんだぜ?」 『どの口がそんな事言ってんだよ』 「はぁ……マジ凹む」 「おー颯太郎!昨日は楽しかったな!」 勝哉さんが登校して来た この時間に来るなんて珍しい……やっぱテストだからかな? 「あ?何だ颯太郎テンション低けぇな。何かあったか?」 『違いますよ勝哉さん、なんか昨日浩介君って人の連絡先聞き忘れたとかで凹んでるんですよ』 「あーあのいい奴か!何だ?惚れたか?」 「ち、違いますよ!また今度一緒に釣り行けたらいいなーって思っただけで!それにあの人絶対ノンケでしょッ」 『ノンケ?』 「異性愛者の事!」 『異性愛者?』 「面倒臭い奴だな!普通に女の子が好きな奴の事!」 『ああそういう事か』 「ったく……朔夜先輩はお前のどこが良くて付き合ってんだろな」 『さぁ、それは俺もたまに思うけど』 「ねぇ勝哉さん!勝哉さんもそう思いません?」 「そうか?こいつ馬鹿だけどたまに可愛いとこあると思うぜ」 『馬鹿……でも勝哉さんって真面目なタイプの人が好きなんですよね?』 「あ!?」 『ごめんなさい』 ってかヤバっ!もうすぐテスト始まっちゃうじゃん 慌ててノートに目を通して頭の中で復唱 だけど颯太と勝哉さんの会話が気になり過ぎた 「尾澤会長、テストなのに今日も朝から誰かに捕まってましたね」 「ああ?」 颯太!! 「おい、その話詳しく聞かせろ」 「靴履き替えてる時チラッとだけ聞こえたんすけど何かこの期末テストが全部終わったら話したい事があるとかなんとか言われてて……告白ですかね?」 「はぁ?」 「あれ?知らないっすか?尾澤会長って意外とモテる……って勝哉さん!?」 「煙草だよ!!」 勝哉さんはブチ切れた様子で教室から出て行ってしまった きっと尾澤会長のとこに行ったんだ や、だからもうちょっとでテスト始まるってば 『おい颯太マズいって』 「や、勝哉さんと尾澤会長の話ってガチだったんだな。今やっと信じたわ」 『俺がそんなくだらねー嘘つく訳ねーだろ!』 「今冷静にびっくりしてる自分にびっくりしてる」 『お、おお。まぁ確かにびっくりするよな。俺も朔夜から聞いた時やばかったもん。意外な組み合わせだよな』 「うん、勝哉さん絶対女好きだと思ってたから余計にな」 『うんうん』 颯太のマジマジが出なかったのはきっと騒ぐとヤバいとわかっているからであろう 野生の防衛本能が働いたな .

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